2007年2月26日 (月)

つくし、ツクシ、これこれ土筆

ただ今確定申告準備で会計ソフトと連日格闘中…
おまけに先週には(運営している)学童保育所の監査があった。
この時期こそは、さすがのぐ~たらnancyでも勤勉になる期間なのである。

というわけで、1月に見たスズカカンアオイの話はいつ終わるかわからないのでちょっとお休みして、先週(正確には2007.2.24)びっくりした光景を。

今年一番に見たつくし うわ~、つくしんぼだぁ!早いなぁ!
生憎デジカメを持っていなかったので、携帯カメラでぱちり。

ここは、ツクシたちには最適な、南に面した田んぼ沿いであるが、次の道の角まで、ずっとこんな具合にツクシが生えていた。

しかし、いくらなんでも早い。
昨年ツクシについて書いたのは、もちろん3月下旬から4月のことである。

ツクシ・・・(土筆) スギナの胞子茎
スギナ・・・(杉菜) トクサ科 トクサ属 Equisetum arvense  英名:Field Horsetail

早ければ2月頃には地中から頭を出し始めるツクシだが、通常伸びるのはまだまだ先のこと。
ただし、暖かさに会って伸び始めると、そのスピードは超速い。
先週中頃までのぽかぽか陽気に誘われて、一気に伸びたツクシたちであったが、この写真を撮ったその日から、いきなり冬の寒さに逆戻りしたものだから、さぞかし凍えたに違いない。
誰だよぉ!『もう伸びてもいいぞ』って言ったのは…
そんなボヤキが聞こえてきそうであった。

【昨年のツクシたち】
2006年3月25日 (土) にょきにょき… ツクシ(土筆) 
2006年4月11日 (火) ツクシの大群! 
2006年4月13日 (木) ツクシ…ツクシ… またまたツクシ 
2006年4月15日 (土) ツクシ…ツクシ…つくづくツクシ… 

これを見ただけでもわかるように、昨年はツクシの大豊作であった。
スギナは栄養茎として光合成を行い豊富に栄養を作りだし、秋には翌春頭を出すツクシが地中にできあがる。
というわけで、昨年のツクシ大漁の陰には、前年度のスギナ大発生があったのかもしれない。

春の使者としてみんなに愛されるツクシと反対に、刈っても焼いても根絶できないスギナは、大の嫌われ者である。
しかし、明と暗、光と陰のようなこの2者はコンビなのだ。
どちらかが欠けても成立しない関係。

考えたら、ものごとなんでもそうだなぁ~ …今更なことであったが、ひとり合点がいってしまった。

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2006年9月10日 (日)

タマガヤツリ (玉蚊帳吊)

9月に入ってから、なかなか落ち着いた日々を送れなかった。
娘も同様で、月初めのピアノコンクールに始まり、昨日は中学の体育祭、来週には実力テスト、月末には中間テスト。
カレンダーを見ただけでも、9月はあっという間に走り去りそうである。

さて、梅雨よりひどいくらいの蒸し暑さ、「ちょっとだけでいいから山に行きたい!」と、半ば衝動的に支度をして、「いざ!」と思ったら、いきなりバタバタ…と大きな音を立てて雨が降ってきた。
それだけならまだしも、次はどどど~~ん!と雷の落ちる音。
もうがっくりである。
しばらくして雨のやむのを待って、せめて散歩へと繰り出した。
雨の後には風が吹き、若干涼しくなった。今夜には秋が戻ってくるかも知れない。
東の空には時折稲妻が見えるが、頭上の空は明るかった。

Road0609 この道の先に見えるのは、ママコノシリヌグイの咲く、短いが斜度のきつい坂道だ。
その坂を自転車でびゅ~んと勢いよく降りて、だらだらだら…と自然に止まった辺りに休耕田がある。
農家の方には恐縮だが、そこはもう、歓声を上げるほどの野草の天国なのだ。

タマガヤツリ そこで見つけたのがタマガヤツリだった。

タマガヤツリ・・・(玉蚊帳吊) カヤツリグサ科 カヤツリグサ属 Cyperus difformis 田の畦や溝などにごくふつうに生える草丈15~40cmの多年草 花期:8~10月 分布:日本全土

タマガヤツリ 最初見たとき、「あらま、大きな「ヒメクグ」ねぇ~」と思った。
※「ヒメクグ」とは、タマガヤツリと同じカヤツリグサ科に属する、ひっそりとした小さくてかわいらしい多年草である。

どちらも球形の花穂を付けるのでよく似ているが、ヒメクグはヒメと付くだけあって全体的に小さく、花穂はたいてい1個しか付けない。(時に2~3個付けるときもある)
それに対し、タマガヤツリは写真を見ての通り、なかなかにぎやかそうである。
…と、ここまで書くと、是非ともヒメクグの写真を比較に貼りたいところなのだが、どういうわけだか手持ちになかなか見つからない。
ということで、ヒメクグについては後日エントリーしてから、リンクを張るようにしたい。(苦笑)

タマガヤツリの花 タマガヤツリの花穂の様子だが、まず茎の先に葉と同形のが2~3個あり、その間から1~6個の枝が出る。
(文章だとちょっとわかりにくいが、苞とは、上の写真で見ると、花穂を中心に長く伸びて見える葉状のものである。)
その花序の「枝」の先に、ボール状の花穂がつくのだが、この枝の有無もタマガヤツリを見分けるポイントとなる。

タマガヤツリの花 花穂のアップ。
なんだか魚卵のようにも見える。
ちょうどモニターで大アップしているところに娘がやってきて、「気持ちわる~~い」と逃げていった。(笑)
…と、いつも通り話が飛びつつ、花穂に戻るが…

タマガヤツリの花穂は、小穂が多数集まって球状を成しているのがわかる。
小穂は長さ0.3~1cmの扁平な線形で、更に一つ一つの小穂には10~20個の小花が2列に並んでついている。

タマガヤツリの花 その小花には花弁は無く、倒卵形で黒褐色の鱗片があり、柱頭(雌しべの先端。受粉を行う場所)は3個ある。
鱗片…つぼみを包み保護する鱗状のもの
ちらちらと見える白いものはではないかと思うのだが、FZ5ではこれ以上の拡大は難しいようだった。

…と、今回はミクロへ、ミクロへ、と追ってみたが、タマガヤツリは、そのままもっとミクロな世界に飛び込んでみたくなるような花であった。

さて、カヤツリグサ科と言えば、茎が中実(中が空洞でない)で、3稜形。多くは茎の断面が3角形で、それを2人で縦に割くとなぜか4角形になる。子どもの頃に遊んだ人も多いはず。
遠い日に遊んだ手持ち花火を見るような、ちょっと懐かしさを感じる草たちなのである。

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2006年4月30日 (日)

ムラサキケマン(紫華鬘) その3

ムラサキケマンのそう果 さて、様々な工夫を凝らしたムラサキケマンであるが、無事に結実すると、花弁を落として細長いそう果を下向きに実らせる。
やがて中の種子が黒く熟すころ、皮が巻き上がって勢いよく種子を弾き飛ばすのである。

ところで、娘の通う中学校の端っこに咲くこのムラサキケマンが湿地の森からやってきたのは、おそらく間違いないところだろう。
しかし、この中学校の敷地は斜面に盛り土をして造成されたらしく、国指定湿地とは相当な高低差があるばかりでなく、そこはまっすぐにすとんと落ちた絶壁なのだ。
はじけ飛んだ種が上から下へ飛ぶというのならわかるが、いくらなんでも低い湿地から高い中学校へ種を飛ばすのは不可能だ。
また、それなら周辺地域にまんべんなくムラサキケマンが咲いてもおかしくないだろう。

ムラサキケマンのそう果 これを解く鍵は、キケマン属の種が持つ秘密にある。
コスミレでも書いたが、キケマン属の種子もまた、アリの大好物であるエライオソーム(種枕)という物質が付着しており、アリによって種子をより遠くへ、より違う環境へと運んで貰うことを狙っているのである。

おそらくこのムラサキケマンも、アリによって運ばれてここに根を下ろしたのではあるまいか?
もちろんアリが進める距離には限度があるから、決して一気にではなく、コンクリートのひび割れを辿り、幾代も掛けてこの地までやってきたのではないだろうか。
あくまで推測に過ぎないが、さぞかし苦労してたどり着いたのではないだろうか。

一つの種が一つの場所で繁栄するということは、単に数を増やすだけなら好都合だが、まかり間違ってその場所が何かの災害に見舞われてしまったとき、あっけなく絶滅してしまう危険をはらんでいる。
そのため、ムラサキケマンやコスミレはアリの力まで借りてまで、異なる環境へと己が遺伝子を送り込むのだ。

その先にはどんな苦労が待っているのかわからない。
“かわいい子には旅をさせよ”ではないが、そうまでしてでも守らなければならない使命とは、すなわち「種の保存」に他ならないのである。

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2006年4月29日 (土)

ムラサキケマン(紫華鬘) その2

ムラサキケマン 今日も、引き続きムラサキケマンの話。

ムラサキケマンが教えてくれた(中学校のフェンス向こうの)国指定湿地へは何度か足を運び、いくつものすばらしい出会いを経験した。

あれから一年経ってまた春が来た。
いつしかこの花のことはすっかり忘れてしまっていたが、娘に手渡された中学校からのプリントを見て、グラウンドの片隅に咲いていた紅紫色の花を思い出したのである。
…とまぁ、何をしに学校に行くやら…という感じだが、何事にも出会いのチャンスがあるというものである。

ムラサキケマン・・・(紫華鬘) ケシ科 キケマン属 Corydalis incisa やや湿った場所に生える2年草 分布:日本全土

キケマン属は地下根茎を作るものとそうでないものに分類されるが、ムラサキケマンは根茎を作らないため、2年草(越年草)となる。
つまり前年に芽吹いた苗が冬を越し、翌年の春に花を咲かせることになる。

ムラサキケマンの花その特徴的な花は、正面から見れば左右相称だが、横から見るとやけに長い。
スミレたちと同じように花の後ろに突き出た“”を持っており、を持つ花はたくさんあるが、キケマン属の距の長さは半端じゃない。

とは、「萼や花弁の基部にある袋状の突起」のことで、中には蜜腺がある。
つまり、訪問者が花を覗くと、長い長い廊下の奥においしい蜜が隠してあるというわけで、虫はその蜜が欲しいとなると、「ごそごそ」と花の奥へ進入せざるを得ない。
ムラサキケマンの花花粉はくっつきやすいようにねばねばしているものだから、その「ごそごそ」の結果、虫は花粉をたっぷり付けられて、何のことはない、まんまと受粉の手伝いをさせられるというわけである。

その花を横から見ると、上下の花弁がひらひらとしていて魚のように見えてくるが、見方によってはエイリアンに見えなくもない。…な~んて言ったら、ムラサキケマンに怒られそうだが…。

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2006年4月28日 (金)

ムラサキケマン(紫華鬘) その1

ムラサキケマン ムラサキケマン
この花との再会を、一年間じっと待っていた。

ムラサキケマン・・・(紫華鬘) ケシ科 キケマン属 Corydalis incisa やや湿った場所に生える2年草 分布:日本全土 

ムラサキケマンは、昨年エントリーしたジロボウエンゴサクと同じキケマン属の植物で、山野に分布するジロボウエンゴサクよりは、ずっと身近に見ることができるはずなのだが、昨春に一度見たっきり、ついぞその姿を見ることはなかった。

昨年ムラサキケマンが咲いていた場所とは、娘の通う中学校だ。
PTA総会のあるこの日は、学年ごとに授業参観だの、修学旅行の説明会だのイベントが行われ、言うなれば年に一度の全保護者一斉招集日である。
この日はグラウンドが駐車場として開放されるのだが、あいにく昨年は渋滞に捲き込まれて遅刻してしまい、グラウンドの一番端っこに駐めざるを得なかった。
しかし、それがこの偶然の出会いを生んだ。
あと1~2mでフェンスというぎりぎりの場所に、見慣れない紅紫色の花が咲いていたのである。それが、ムラサキケマンだった。

ムラサキケマン 見つけたときは、「なぜこんな場所に?」という感じがしたが、後にフェンスの向こうには国指定の湿地が存在しているということを知り、なるほど!と合点がいった。
フェンス越しに広がる森は、まるで時間が止まったような静かな風景だった。賑やかな中学校との対比が、なんだか不思議な気がしたのを覚えている。

中学校でのムラサキケマンは、別段保護されているというわけでもなく、見慣れたヘビイチゴやヤエムグラなどにまみれながらも、すっと花茎を高く伸ばして特徴的な紅紫色の花を咲かせていた。
写真に納めたいと思ったが、いくら何でも中学に入って初の授業参観である。さすがにカメラは持っていなかった。

ムラサキケマン 実はこの時、たくさんのそう果が実っているのを確認して、こっそり花を手折った。
後で知ったが、ムラサキケマンは傷つけるとやや嫌な匂いがするという。しかしこの時はまったく匂いには気が付かなかった。

家に戻って花びんに挿し、図鑑で種名を確認してから、後日改めて写真を撮りに行こうと思ったが、それは果たされなかった。
なぜなら、野草の写真を撮りに中学校へ行きたいと言う母に、恥ずかしがり屋の娘は「うん」と言ってくれなかったのである。

まぁいい。きっとどこかで撮れるだろう… 気楽にそう思っていたのだが、結局ムラサキケマンを見つけることは叶わなかった。

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2006年4月15日 (土)

ツクシ…ツクシ…つくづくツクシ… 

思いも寄らぬ花冷えとなった。
冷たい雨が一日中降りしきり、時に風まで加わって追い打ちを掛ける。
結局今年の桜は楽しむ暇もなく、水たまりに浮かぶ花びらを、寂しく目で追うのみであった。

ツクシたち さて今宵もツクシのお話を…。
ツクシはスギナの胞子茎、言わば花のような存在であるが、この写真のツクシたちを見比べて欲しい。

一番背の高く見えるツクシと、その右隣に寄り添うツクシ
背の高いツクシは頭が黒っぽくて光を通さない。
これはまだ頭に胞子がたくさん詰まっている状態である。

右に見えるのは、胞子を放出した後のツクシ
こうなると、胞子が散らないので摘むのにも打って付けという感じがするが、このすかすかになったツクシ、何気なく近寄り、思わずはっとさせられた。
明るい陽の光を浴びたその姿には、格別の美しさがあったのだ。
胞子が抜けた空洞を、光の天使たちが通って見せるのである。

ツクシ それはまるで和紙で出来た提灯のよう。
野の花の間から顔を出し、ほんのりと暖かな光を放つ提灯は、いったい何を照らすのだろうか…

これで今年のツクシも見納めである。
相当量の胞子を振りまいて、永遠(とわ)の眠りに付いたツクシたち、いったいどんな夢を見たのだろうか…

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2006年4月13日 (木)

ツクシ…ツクシ… またまたツクシ

え?またツクシ~?!
そんな声が聞こえそうだが、この春は滅多にないくらいのツクシの当たり年。
食べるだけでなく、心に残る出会いもいくつかあったのである。

スギナ・・・(杉菜) トクサ科 トクサ属 Equisetum arvense  英名:Field Horsetail

ツクシの兄弟まずは、題して『ツクシの兄弟』
このツクシたち、スギナもちゃんと従えてるあたり、「私、これこれこういうものでございます。」と身分を明らかにしているようなもので、実に礼儀正しい在り方であろう。

ここは犬の散歩道から一歩入った畦で、ワンコの落とし物という被害もないため、彼らは安心して食べられるツクシたちなのである。
というわけで、早速とばかりに娘に摘み取られていくツクシたち。…と、そのうち、「あ!」という声が。

ツクシとスギナスギナも一緒に抜けちゃった~。」
これではまるで理科の標本写真である。

ツクシはスギナの子ではないのが一目瞭然。
ツクシスギナは、このようにして地中で繋がっている。
ツクシは胞子茎、スギナは栄養茎。
今年のスギナが作る栄養分が来年のツクシを育て、今年のツクシの放出した胞子から、来年のスギナが生まれる。
親子と言うより、兄弟のような持ちつ持たれつの関係か…。
まだまだ太古の頃、おそらく恐竜がこの地球を歩いていた頃よりもっと昔から、彼らの仲間はこうして地球を生き抜いてきたのである。

ツクシツクシ…、まだまだツクシ
花冷えの中、ツクシたちの写真を見ていると、あの穏やかな日だまりが思い出された。

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2006年4月11日 (火)

ツクシの大群!

ようやく忙しさが一段落したら、今度はなんだかPCの具合が悪くなって、なかなかブログを書くまで至らなかった。

メモリが足りなくなってしまい、ランチャーやスタートアップなど、いろいろとPC内の整理整頓をして、ようやく…である。
もちろん、物理メモリの増設が一番なのは言わずもがなだ。
ぼちぼち、めんどくさがり屋の重い腰を上げねばならないだろう。

ツクシの大群さてさて、気が付けば春も中盤戦である。
そこで、序盤に心に残ったものを思い返してみると、それはなんといってもツクシ!だった。

ツクシ・・・(土筆) スギナの胞子茎
スギナ・・・(杉菜) トクサ科 トクサ属 Equisetum arvense  英名:Field Horsetail

ツクシ2006.3.25. にょきにょき… ツクシ(土筆)でエントリーしたばかりだが、だって、見てみて、この写真。
これはもう、にょきにょき…なんてものではない。ものすごい群落、ツクシの大群である。

ツクシの大群 こんな群落が近所で何カ所もあった。
とても一度には取りきれないツクシたちを前に、娘は歓声を上げツクシ摘みに精を出した。
例年ならば春に一度味わう程度のツクシ料理だが、今年は卵とじに天ぷら、きんぴらと、多いに楽しませて貰ったのは言うまでもない。

食べるのに適したツクシは、既に胞子を放出した後なので、そこはもうサバサバしたものだ。煮て喰おうが焼いて喰おうが、後は野となれ山となれなのであろう。(笑)

ツクシの卵とじ 早速ツクシの卵とじを作った。
洗ったツクシは、頭と“はかま”を取る。これも娘の仕事。
“はかま”は普通の植物であれば葉の部分で、これがあると苦いらしい。
茎だけになったツクシは苦みも少なく、しゃきしゃきとした歯触りを思い切り楽しむことができるのである。
ちなみに緑色に見えているのは、ノビル。これも娘が見つけて摘んだものだ。

それにしても、今年のツクシはすくすくと伸びやかで、かなりな背高のっぽも多く、食材とするには最高であった。
昨年のスギナたちが栄養を作ってくれてこその、今年のツクシたちなのだが、これではスギナもたくさん増えて、農家の方は大変だろうな…とは思うが、まずは素直に喜んで、ふわふわの卵とじに舌鼓を打った。

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2006年4月 2日 (日)

たくましき春の妖精 …コスミレ

昨日とは打って変わって、今日は朝から冷たい雨。
なかなか冬支度から離れられないが、周囲の植物を見ればやっぱり春なのだ。
そうかと思えば昨年の4月末には、もう寝苦しいほどの蒸し暑い夜が訪れていた。
ここ最近の極端な温度変化は、いったい何を意味するのだろうか。

コスミレさて、身近な春からコスミレの話。この春二度目の登場である。
昨年、道路とブロック塀のわずかな隙間に咲いているコスミレを見て不思議に感じたこと。
良さそうな土がすぐ近くにたくさんあるのに、なぜわざわざこんな所に芽吹くのか?
とは言え、周囲には仲間のコスミレが見当たらないのはなぜか?

コスミレ・・・スミレ科 スミレ属 Viola japonica 人家近くや山野に生える。

コスミレの種は(パンジーやビオラなどと同じように)、果実が熟すると3裂した果皮から、種が勢いよくはじけ飛んでいく。
これを自力散布と呼ぶが、その飛距離、なんと2~5mくらいにも及ぶらしい。しかしそれならば、四方には仲間のコスミレがたくさん咲くことになる。
もちろん、そうした群落となって咲くものも多いのだろうが、中にはこの写真のように、ぽつんとひとり存在しているコスミレを見かけることがあるのだ。
ざっと見渡してみてもコスミレの影など見ないのに、おまけにちゃんとした土に芽生えればいいのに、なぜアスファルトの割れ目や石垣の隙間から顔を出すのだろうか?

その訳は、コスミレの種に秘密がある。
コスミレの種には、エライオソーム(Elaiosome 別名:種枕)という、アリの大好物なゼリー状の物質が付着しているのだ。
スミレは、この「おいしいご褒美」を使って、種をアリに運んで貰うのである。

エライオソームは、アリにとっては文字通り垂涎もので、各種脂肪酸、アミノ酸、ショ糖などで構成されており、アリはたまらずエライオソームの付いたスミレの種ごと巣に持ち帰る。
果たして地中深い巣に運ばれたスミレの種は、アリに食べられてしまいましたとさ。…では話にならない。ご安心あれ、アリはスミレの種は食べないのだ。
しかし、食べられないまでも地中深く持ち運ばれてしまったら、地上での芽吹きは不可能なこととなる。そこがポイントで、これもコスミレの作戦のうちなのだ。

アリがエライオソームを食べ終わった後、残ったコスミレの種はアリにとっては不要なゴミとなるのだが、そこはさすがの働き者。役に立たないゴミは、さっさと巣の外に運び出されるのである。

アリはアスファルトの裂け目や石垣の間などにもよく巣を作る。雨で土が崩れることもないし水はけ良好、アリの住宅としては意外に良い物件なのだろう。
アリが住みやすいなら、コスミレにとっても同じである。
コスミレの好きな「水はけの良さ」はばっちり、おまけに巣のまわりには他のゴミも捨てられているから、コスミレが育つのに必要な水分や栄養分も豊富という、まさに好条件が揃っているというわけなのだ。

というわけで、自力散布ではもう一つ届かない場所までアリに運んで貰うこの方法を、アリ散布と呼び、コスミレやスミレ、タチツボスミレたち、シソ科のホトケノザヒメオドリコソウ、カタバミ科のカタバミ、ケシ科のムラサキケマン、ジロボウエンゴサクなど、約200種の植物がこうした仕組みを持っている。

誰に教えて貰ったわけでもないのに、絶妙な方法でたくましく子孫を残していく春の妖精コスミレ。しかし、用意周到な彼らの作戦は、この一つだけではないのだ。
その続きは、またの機会に…

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2006年3月25日 (土)

にょきにょき… ツクシ(土筆)

日中はぽかっぽかに暖かく、3日連続して春らしい日となった。
明日もそうなら、ようやく三寒四温の「四温」というわけである。

…というのに、とうとう我が家最後の風邪引きさんとなってしまった。
気温の上昇に反して、体調はみるみる下降線を辿る。
一日中ティッシュが手放せない有様で、いまいち花を愛でる気分にもならないのが悲しい。
それに、昼日向は暖かくても、夜になればぐっと冷え込んでくるのがこの時期だ。
皆様、くれぐれもお気を付け召されたし。

ツクシさて、春に「にょきにょき…」と言って、忘れてはならないのがツクシである。
少々斜め気味の写真になってしまったが、中心のツクシくん、右にフキノトウ、左にフキの葉を従えて、堂々の土俵入りといったところである。

ツクシ・・・(土筆) スギナの胞子茎
スギナ・・・(杉菜) トクサ科 トクサ属 Equisetum arvense  英名:Field Horsetail

ツクシスギナの子…ではなく、スギナの胞子茎だ。
胞子茎?これってなんぞや?と問えば、スギナは胞子で増えるシダ植物なので、胞子茎であるツクシとは、普通の植物で言う「花」のような存在である。
ツクシ胞子茎に対して、スギナ栄養茎と呼ばれ、光合成によって栄養を作る役目を持っている。
この春顔を出したツクシ達は、昨年スギナたちが一生懸命に栄養を作ったお陰なのである。

ツクシの芽生え

ところでこの写真、ツクシの赤ちゃんが地面から顔を出した頃のものだが、なんとこの場所、枯れ草を燃やし尽くされた後なのである。
スギナの根茎は、地中を縦横無尽に張り巡らされており、地下茎自体が核シェルターの如き働きをするらしい。
そのため、少々除草剤を撒かれようが、はたまた地上部を紅蓮(ぐれん)の炎で燃やされようが、スギナが根絶やしになるということはそうそう無いのである。

ここのツクシたちはそろってみんな頭が焦げていた。
それでもへっちゃらに顔を出してくるツクシたち。
なんともたくましき生命力である。

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2006年3月18日 (土)

にょきにょき… フキノトウ(蕗の薹)

フキノトウいやいや~、三寒四温ならぬ4寒1温じゃない? (計算合わないが)…なんて、ぼやきたくなるほどである。
昨日は、雨こそ降らなかったが、ひたすら強風が吹きまくった一日だったし、今日は午後から雨。ああ、洗濯物が…;

さて、おだやかな春の日差しを思い出すべく、今週見つけた春の風景を…。
フキノトウたちがにょきにょきと、まるで黄緑色に光る星のよう。横ではツクシも同じくにょきにょきと、ひとしきりの春を奏でている。

フキノトウ・・・(蕗の薹) フキの若い花茎。
フキ・・・(蕗) キク科 フキ属 Petasites japonicu 山野に生える多年草

フキノトウ フキは雌雄異株である。
2006.03.05のフキノトウの赤ちゃん では、まだまだ雌も雄もわからない状態だったが、ここのフキノトウたちはそろそろ花開く準備に入り、こうなれば雌雄も決するというもの。
フキがキク科だと言うとちょっと意外な感じがするのだが、この段階に来ると、なるほどキク科らしさが出てくる。

雄株の頭花この写真は、雄株の頭花だ。
雄と言っても雄しべだけというわけではなく、両性の筒状花の集まりなのだが、雄株の頭花は結実することはできない。
もう少し開花が進むと、花の奥で既に花粉を付けられたこん棒状の花柱(雌しべ)が伸び出ていき、飛んできた虫にその花粉の橋渡しを頼むのである。
ここまでで雄株の仕事は終わり。花が終わると同時に、その身も枯れてしまうのだ。

雄株に花粉を託された虫は雌株の頭花へと飛んで行き、晴れて受粉した雌株は結実して50cm近くにも成長した後、白い綿毛を飛ばすのである。

こうしてみると、なんだか切なくも悲しい恋物語のようだが、実際のところはいかがなところか。
そりゃ、フキになってみないとわからないって?

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2006年3月11日 (土)

初スミレ!…コスミレの花

忙しさにかまけているうちに、あっという間に3月も10日を過ぎてしまった。

その間に季節もぐっと進んで、今日など気温がぐんぐん上がり、春・春・春!である。
春の花たちが一気に咲き急ぎ始めた様子に、これはもうたまらず「ご近所一周」にくり出した。
我ながら、なんて規模の小さいことだろうと思うが、一度も通ったことのない路地を発見したりして、いつもの「親子+1匹」は、春の楽しい時間を過ごしたのだった。

コスミレ「あ!スミレだ!」
この春一番のスミレである。
昨春、初めてスミレを見たのが3月18日。娘の卒業式の帰り道だった。
今年は約一週間早い出会いだが、これはのっけからスミレに会おうと思って歩いているからで、スミレたちの季節は例年と同じように巡っているのだと思う。

スミレの見分け方は大変難しく、交雑種も変異種も多い。
日本のスミレだけで一冊の図鑑ができてしまうくらいである。
よって、ことスミレに関してはとんと自信がないのだが、このスミレはおそらくコスミレかな~?と思う。もし違ったらご容赦あれ。
昨年のコスミレたちは、こちら

コスミレ・・・スミレ科 スミレ属 Viola japonica 人家近くや山野に生える。

コスミレは、その名とは裏腹に、スミレとしてはそれほど小さい方ではない。
nancy家界隈では一番よく見掛けるスミレとして、畑の隅や道ばたなどで淡青紫色の可憐な花を見せてくれる。
コスミレの花今日見つけた場所は水はけも日照も良さそうな場所で、コスミレたちにとってはなかなか住みやすい場所なのだろうが、田んぼ道としては比較的車の出入りが多い所だ。
コスミレは、その風情から繊細そうに見えるが、意外なたくましさをも合わせ持つようである。

スミレに関しては、またこの春書くこともあるだろうから、今日はこの辺で。

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2006年3月 5日 (日)

フキノトウの赤ちゃん

フキノトウ いきなりだが、「フキノトウの赤ちゃん」というのもおかしな言い回しだと思うが…

苞に包まれたこの姿を見た途端、なんとなく「赤ちゃんっぽい」と思った。

フキノトウは、まさに春の息吹。
苞に包み込まれた花が顔を覗かせ、もう伸びて咲いてもいいかしら?と、そっと辺りを窺う。

フキノトウ・・・(蕗の薹) フキの若い花茎。
フキ・・・(蕗) キク科 フキ属 Petasites japonicu 山野に生える多年草 地下茎で増える。

昨年の3月17日、自然の中のフキノトウを初めて見た。
いまでもその時の感動は忘れない。
フキノトウの色は独特で、これは若さそのもの色だ。
この色に強く惹き付けられて、いきなり目の焦点がぴたりと合うのである。

フキノトウ 今年もやはり同じ場所にフキノトウは存在していた。…が、まだこの株一つきりである。
フキは雌雄異株で、この花も当然雄株か雌株かのどちらかだ。
雄株であれば黄白色の頭花が咲き、雌株なら白っぽい頭花が咲く。
意外なことに?フキはキク科なので、頭花はたくさんの花の集まりとなる。
雄株の花は結実しないが、雌株の花は結実してタンポポのような綿毛を飛ばすのである。

さて、このフキノトウ、食用にするにはもっと小さい方がいいらしい。
う~ん、やっぱり既にトウが立ってしまったか…

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2006年3月 3日 (金)

キュウリグサ (胡瓜草)

キュウリグサ キュウリグサは可憐な花だ。
その小さな小さな淡青色の花は、幼き日々を呼び覚ましてくれる。

キュウリグサ・・・(胡瓜草) ムラサキ科 キュウリグサ属 Trigonotis peduncularis 日本全土に分布する多年草(2年草)  葉を揉むとキュウリの匂いがすることから付けられた。

さて、ここは南に面した石垣沿い。もちろん北風は当たらない。
3月にもなれば、お日様が出てる時はそれはぽかぽかと、ついつい居眠りしそうなくらい暖かい。

キュウリグサの花暖冬の昨年ですら、あぜ道のキュウリグサの話を書いたのが3月26日だった。
それも、まだまだロゼットに潜ったような一番花だったのに、ここのキュウリグサはどうだろう。この、つぼみをいっぱい付けた花序の、なんとも伸びやかな様子!

キュウリグサの花 キュウリグサの花は、わずかに直径2mmほど。
それでもよくよく見ると、同属のワスレナグサにそっくりな淡いブルーの花が浮かび上がってくる。
その花弁の‘のど元’には、黄色い“鱗片”の差し色が鮮やかに光り、花の印象を一段引き締めているようだ。
※鱗片:うろこ状になっているもの。

キュウリグサの花序は、「サソリ形花序」と呼ばれてサソリの尾のようにくるりと巻かれている。これは、例外はあるがムラサキ科の特徴である。
外側のつぼみからだんだんと咲いていき、春が進むにつれ、花が開くにつれ、花序は次第次第にほどけてまっすぐに伸びていく。

しかし、キュウリグサの花は、ワスレナグサのように一斉に咲き揃うということはない。
一つ咲いては一つ落ちて…といった具合で、いつもまばらな印象がある。
若干のさみしさを感じさせるが、キュウリグサは、時間を掛けて‘少しずつ確実に’子孫を残していくのである。

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2006年3月 1日 (水)

カラスノエンドウ の一番花

カラスノエンドウ 近所に猫の額ほどの小さな空き地がある。

Y字路の角部分で、東京なら少しも余さず建てるところなのだろうが、そこは田舎なので小さな三角の余りがそのまま残る。

実は、ここは野草たちにとっては「東南角部屋」とでも言うべき好物件で、北風は当たらず、昼は陽の光が燦々と降り注ぐ…というわけで、春まだ浅い頃からたくさんの野草を見ることができるのである。

これまた一週間ほど前の写真で恐縮だが、昨年ここでカラスノエンドウの一番花を見たので行ってみると、やっぱり一つだけ気の早い花が咲いていた。

カラスノエンドウ・・・(烏野豌豆) マメ科 ソラマメ属 Vicia sativa L. subsp. nigra(標準)
Vicia angustifolia L. var. segetalis または、Vicia angustifolia L. ex Reichard (分類により) 別名:ヤハズエンドウ ※標準の和名は、ヤハズエンドウとされている。

12月の異常低温が祟ってか、今年はどの植物もスタートがおそい。
我が家のカラスノエンドウはようやく育ちだしたばかりだというのに、この個体はここまでしっかり立ち上がり、おまけに花まで付けるとは、さすがの一等地育ちである。

カラスノエンドウ ただしその花は半分縮こまったような不完全な姿。
数日後に通りかかった時も花開いた感じではなかったから、さすがに寒さに当たってしまってつぼみが開ききらなくなってしまったのだろうか。
おまけに、どうも葉の色が冴えない。
よく見ると、成長点である頂芽の辺りにアブラムシがびっしりと付いていた。
今日のアップ写真、周囲を軽くぼかしてあるのはそのせいだ。
さすがにクリックして「アブラムシわさわさ!」なのは避けたい。(笑)

もしここが畑や田んぼ畦であれば、北風にさらされる代わりに消毒の恩恵?にもあずかれるだろうが、ここでは薬を撒いてくれるような御仁はいないのだろう。
それどころか撒かれるのは決まって除草剤と来ているから、そこを縫うように咲き、すかさず子孫を残す根性もすごい。

カラスノエンドウには花以外にも蜜の出る部分(花外蜜腺と呼ぶ)があり、ただでさえ虫が付きやすい。しかし、色が悪くなるほど吸われてしまっては元も子もないだろう。

勢いがある植物にはあまり害虫は付かないとも言うし、さすがの一等地とは言え、このところの三寒四温を超越した気温の変動は、まだまだ春の花には過ごしにくいのかもしれない。

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2006年2月26日 (日)

ミチタネツケバナ (路種浸花)その2

ミチタネツケバナの花 ミチタネツケバナ、その2である。
引き続き、在来種であるタネツケバナと、外来種のミチタネツケバナとの違いについて考えてみたい。

さて、花の違いはどんなものだろうか?
花びらの数はアブラナ科の特徴としてお決まりの4枚だが、雄しべの数が違う。タネツケバナ6本、ミチタネツケバナは4本である。しかし、そうでない場合もあるし、あまりに小さな花ゆえ、なかなか確認しづらいだろう。

ミチタネツケバナ 一番違いの出るのが、長角果と呼ばれるさく果である。
タネツケバナでも書いたが、ミチタネツケバナの長角果は茎に添い、まるで空に向かってばんざ~い!と手を挙げているようだ。
こうして花を咲かせながらどんどん種を結び、上へ上へと伸びていくのである。
さく果:ホウセンカのように縦に裂けて種をまき散らすもの

この長いさく果、まさに長角果という呼び名がぴったりだが、花が受粉すると円柱状の雌しべがぐ~んと伸びていき、やがて熟して2つにはじけて種を勢いよく周囲にまき散らし、かくして飛んだ種から新たなミチタネツケバナが誕生するというわけだ。

タネツケバナは湿地を好むが、ヨーロッパ生まれのミチタネツケバナは、やや乾燥した場所を好む。
両者の住み分けがきちんとなされていれば問題はなさそうだが、実際のところミチタネツケバナは住む場所を選ばないので、今やいたるところで見ることができる。
それに比べ、種籾(たねもみ)を水に浸ける時期に咲いたからとその名を付けられた「タネツケバナ」は、水田の減少もあって次第に少なくなっているように思う。
これはセイヨウタンポポの勝利と同じで、人為的環境変化に伴い適応能力の高いものが生き残るという、当たり前の構図なのであるが、外来植物ばかりが悪いのではなく、全ては人間が招いた変化であることを忘れてはならない。

おそらくは雑草として抜かれることの多い草たちである。
せめては何気なく手に取ろうとしたとき、ふと何かを思って下されば幸いである。

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2006年2月25日 (土)

ミチタネツケバナ (路種浸花)

やっとこ会計ソフトから離れることができそうである。(正確には、まだだが…)
ま、家業の会計もなんとかなりそうだし、学童の監査も無事に終わったし、やれやれ…である。
これでようやく春を迎えることができるというものだ。

この一週間ほど、遠出こそ出来なかったが、天気の良い日は近所を歩いて春を探していた。
あちこちで見掛けた柔らかな新芽の色には、心からほっとさせられたものだ。

ミチタネツケバナさて、タネツケバナの話を書いたばかりなので、“そっくりさん”であるミチタネツケバナは無いかな~?と思っていたら、探すまもなかった。
さすがは乾燥に強い外来種である。北風の当たらない道路と石垣の隙間からちゃっかりと顔を出し、既に花も実もある姿だった。

ミチタネツケバナ・・・アブラナ科 タネツケバナ属 Cardamine hirsuta ヨーロッパ原産の越年草(2年草)

ミチタネツケバナタネツケバナは本当によく似ているが、見比べてみるといくつかの違いが見えてくる。

ミチタネツケバナの小葉まずは、ロゼット葉(根生葉)だ。
ぱっと見てふっくらとした丸みの感じられるタネツケバナに比べ、ミチタネツケバナの葉はぺったんと平たい感じ。
ミチタネツケバナの小葉はタネツケバナに比べるとほとんど切れ込みがないから、タネツケバナの葉が小さなミトンなら、ミチタネツケバナはアヒルの水かきといった感じ。

また、タネツケバナの茎や葉はうっすらと毛に覆われているが、ミチタネツケバナの茎は無毛。葉にも、縁部分などにわずかな毛が見える程度だ。

このロゼット葉だが、ミチタネツケバナはあまり茎からは葉が出ず、こうして花が咲いてからもずっと根元に残っている。
タネツケバナは、花が咲くうちにだんだんとロゼット葉は見られなくなっていくので、その頃になると、シルエットにはだいぶ違いが出てくるのだろう。

…というところで、ちょっぴり長くなってしまった。
続きはまた明日…ということにしよう。

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2006年2月 7日 (火)

セイヨウタンポポ (西洋蒲公英)

セイヨウタンポポ先月末に シロバナタンポポのことを書いていながら、セイヨウタンポポのことをすっかり忘れていた。

セイヨウタンポポ・・・(西洋蒲公英) キク科 タンポポ属 Taraxacum officinale 花期:3~9月 ヨーロッパ原産で明治時代に渡来

nancy在住の辺り(東海地方)では、「タンポポ」と言うと、シロバナタンポポとこのセイヨウタンポポしか見当たらないと思われるほどである。
ことに、この寒さの中で黄色い花を付けているタンポポは、間違いなくセイヨウタンポポと言ってもよく、ロゼット状態の葉の横から、茎無しでいきなりぽっこりと咲いたようなこんな花には、健気さを感じる人も多いだろう。
花弁の多い豪華な花だけを切り取って見ていると、一瞬周囲の寒さを忘れるほどだ。

セイヨウタンポポ しかし、セイヨウタンポポは、各地で在来タンポポを追いやった張本人として、健気どころか悪者扱いされることが多い。
理由はいくつか挙げられるが、まず第一に、セイヨウタンポポは「単為生殖」のできる代表的な花であり、いつでも確実に結実できることにある。
頭花を見ると、シロバナタンポポと同じく、セイヨウタンポポも、同花受粉するために花柱(雌しべ)の先がくるりと巻いているのがよくわかる。

それに加えて、在来のタンポポが適応できないような場所、駐車場の隅や、コンクリートの割れ目など、極端な話、光と土さえあれば花を咲かせることができたりするのである。

セイヨウタンポポの綿毛 もう一つ、こうしてセイヨウタンポポの綿毛見るとよくわかるのだが、そう果(果実)の数が非常に多く、みっちりとしている。
上の黄色い花びら一枚一枚が、一つ一つのそう果になるのだから、その繁殖力たるや、想像を超えた以上のものがあるのである。
大型種であるシロバナタンポポの綿毛と比べてみても、圧倒的に密度が高く見える。
ちなみに、セイヨウタンポポと在来種との見分け方だが、萼片(総苞外片)が大きく反り返っているのがセイヨウタンポポで、花を横から見ると一目瞭然だ。

在来タンポポにとっては、ちょっとやそっとでは勝ち目のない不利な戦いを強いられることになってしまったのだが、果たしてこの春、在来タンポポをこのあぜ道で見ることができるのかと、ちょっぴり心配なところである。

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2006年2月 2日 (木)

ノチドメ (野血止)

ノチドメ ずっとアップを待ってる草や樹がたくさんいる。単に気分の問題なのだが、やっと出番が来たノチドメである。

ノチドメ・・・(野血止) セリ科 チドメグサ属 Hydrocotyle maritima 

ノチドメの名前の由来だが、その前に同属の「チドメグサ」の話。チドメグサは、その葉を止血剤として用いたことから名付けられた、そのまんまネーミングな草なのである。
なので、同属の仲間たちには「○○チドメ」という名前が付いているのだが、みな、およそセリ科らしからぬ風貌の持ち主ばかりだ。

さて、ノチドメに関しては、この冬、大きな勘違いをしでかしそうになった。
アメリカフウロ 右の、アメリカフウロのロゼット(冬の根生葉)を、ノチドメと思い込んでしまったのである。アメリカフウロもノチドメも、野原や田んぼのあぜ道などに分布しており、葉の大きさも直径2~3cmと、どちらも似たようなものである。

もちろん、比べてみれば一目瞭然なのだが、どうもノチドメとアメリカフウロが一緒に居るところを見たことがない。
ノチドメはやや湿ったところが好きで、なんとびっくり、水草として販売されるほどである。つまりは、両者、好みの土壌が微妙に違い、厳密に言えば生息場所は同じではないのである。
この、「ちょっと離れた位置関係」も、混乱に拍車を掛けた。

おそらく、nancyの歩いたあぜ道ではアメリカフウロばかりが目に付き、ノチドメの好きな場所には踏み込まなかったのだろう。というわけで、今度はノチドメを探しに、もう一度田んぼ端を歩いてみたのである。
そして、ようやくこれぞ正真正銘なノチドメ!を見つけて、「う~ん、やっぱり全然違う!」と、一人納得した。(笑)

ノチドメ ノチドメの葉は常緑で、黄味がかることはあっても紅葉することはない。
その葉は、縁の方がやや高くなっており、少し水が溜まりそうな雰囲気だ。

…と、また一つおもしろいものが見つかった。それは、葉の上からちょんちょんと生えている?である。いったいこれは何だ?
全ての葉に毛が生えているわけではなさそうである。気根か?と思ったのだが、そうではないらしい。
何のためにこんな毛を生やしているのか、目下の謎である。

田んぼの端に、小さく目立たず生えているノチドメ
いろいろな意味で脳裏に深く刻み込まれる草となった。

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2006年1月26日 (木)

シロバナタンポポ (白花蒲公英)

shirobana-tanpopo01 寒さの中、一生懸命に咲いている花を見ると、心からほっとする。
もう春が近くまでやってきているのか?と、思わず期待してしまうのだが、そうは問屋が卸さない。
実は、この時期に咲く「春の花」は、単なる狂い咲きではないのである。

この花は、シロバナタンポポだ。
西日本に分布するタンポポで、こちら東海地方にやってきて初めてお目に掛かった。

シロバナタンポポ・・・(白花蒲公英) キク科 タンポポ属 Taraxacum albidum 本州関東西部以西、四国 九州に分布する日本在来種

シロバナタンポポは割と大きめなタンポポで、特徴はなんと言ってもその名の通りの白い花弁である。(頭花中心部分は黄味がかっている)
関東あたりでは、タンポポというと「黄色い花」というイメージだが、地方によってはタンポポ=白い花だったかもしれない。
それが崩れたのも、「セイヨウタンポポ」という外国から来た黄色いタンポポの進出に寄るのだが、それでもシロバナタンポポは日本産タンポポの代表選手として、相当がんばっているのである。

shirobana-tanpopo-watage さて、花粉を運んでくれる虫のいないこの時期、シロバナタンポポが花を咲かせるのはなぜだろう?
見れば、綿毛たっぷりのそう果もしっかりと実らせているではないか。
現在、nancy家の周りで花を見ることができるタンポポと言えば、このシロバナタンポポとセイヨウタンポポなのだが、この2種類のタンポポにどんな共通点があるのだろう?

shirobana-tanpopo-up 花を見つめながら考えていると、「あ!」と思った。
花柱(めしべの一部)の先がくるりと巻いているではないか!(ぜひ写真をクリック!)
これは、12月に書いたオオジシバリの花と同じである。
オオジシバリは、他の花の花粉がもらえないとなると、花柱の先をくるりと巻いて、同花受粉をするのであるのだが、シロバナタンポポも同じように同花受粉ができるのだ。
つまり、他の花の花粉がなくても、結実することが可能なのである。

セイヨウタンポポは、在来タンポポが咲かないような場所でも咲き、同花受粉(単為生殖)ができるがゆえに、あっという間に在来種を席巻してしまったのだが、シロバナタンポポも単為生殖できるのか!
だから、こんな虫のいない寒い時期でも、花を咲かせて綿毛を付けることができるのである。
「へぇ~!」と、なんだかすごいことに気が付いたような気がしてきた。

しかし、何のことはない。家に帰って図鑑を見ると、「シロバナタンポポは単為生殖をする」とある。
な~んだ、これって常識だったのか…(笑)

とはいえ、近所のシロバナタンポポセイヨウタンポポは、それぞれきちっと住み分けをしながら、両者とも負けじと花を咲かせている。
やっぱり、こんな寒さの中で咲く花は、それなりの根性と魂胆があるもので、単に「暖かさに誘われて~♪」などという、甘っちょろい理由などからではないのである。

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2006年1月22日 (日)

センナリホオズキ?それとも、ヒロハフウリンホオズキ?

センナリホオズキ? わりとよく歩く道である。
そして、通るたびに道ばたの草を見つめて歩いてきた。
それなのに、あれ?なんだか見慣れないものがあるじゃない!

近寄ってみたら、おびただしい数の実の数!
いくつあるのかもわからないほどである。
実が多いのもなるほどで、その名も、センナリホオズキである…と思ったのだが…、ちょっとまてよ…;

もしセンナリホオズキであるならば、
センナリホオズキ・・・(千成酸漿) ナス科 ホオズキ属 Physalis angulata 熱帯アメリカ原産の一年草

となるのだが、もしかすると、ヒロハフウリンホオズキという帰化植物の可能性も出てきたのである。

センナリホオズキ? 両者とも実は小さいが、ホオズキと同じように袋状になった萼で果実をすっぽりと包む。しかし、熟しても実は緑色であって、ホオズキのように赤くはならない。

いったい、これは何の実なのか?
花や若い実を見ればなんとかなりそうなのだが、ここまで枯れ朽ちてしまうと、初めてお目に掛かるnancyではらちがあかない。
しかし、これだけたくさんの実がなれば、きっとここで次代が育つはずである。

ここはひとまず鞘を納めて、彼らの子孫が育つのをじっくりと待ってから、改めてご報告したいと思う。

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2006年1月17日 (火)

オオイヌノフグリ (大犬の陰嚢)

オオイヌノフグリ 昨日今日と、季節はずれの暖かさに包まれた。

誘われてオオイヌノフグリも咲き出した。
とは言っても、この写真は先週撮ったもの。
まだまだ寒い風の中、ここでも春の花がたった一つ、しかし元気に咲いていたのである。

オオイヌノフグリ・・・(大犬の陰嚢) ゴマノハグサ科 クワガタソウ属 Veronica persica 花期:3~5月 ユーラシア・アフリカ原産の2年草 明治時代に帰化し、全国でごく普通に見られる。

オオイヌノフグリの名についてはあまりに有名で、今更触れるのも躊躇われるほどなのだが、念のために書けば「ふぐり」=「陰嚢・睾丸」という意味である。
そう果(実)が必ず2つ1セットになっていて、見た目がなんとなく犬の睾丸っぽいというだけだが、こうした「2個セット」のそう果を付ける草は他にもあるのに、なんでまた…?
…とまぁ、ちょっとけったいな、かわいそうなネーミングであるが、「ふぐり」という古式ゆかしき言葉になっているので、なんとか許せているのである。

実はオオイヌノフグリという名前は、古くから日本に生きていた「イヌノフグリ」という在来種に由来する。イヌノフグリよりも大きいから、オオイヌノフグリというわけだ。
イヌノフグリは花の大きさ約3mm。オオイヌノフグリの花は約8mm。)

ところが、そのイヌノフグリは、後からやってきたオオイヌノフグリに、繁殖力の差からどんどん住み処を追われてしまい、現在では山間部にひっそりと、もしくは愛好家の間で栽培されるのみの絶滅危惧種となってしまった。
ちなみにnancyもいまだ見たことがない。なんともせつない話である。

オオイヌノフグリの花オオイヌノフグリの話に戻るが、陽を浴びてるり色に光るその花は、小さいながら美しい。
ちょっぴり専門用語の世界に入ると、花弁は、合弁花なので基部は一つに合着している。または、4裂した一枚の花冠とも言うことができる。
上部の裂片だけが少し濃い色になっていて、他よりも大きいのが見て取れる。
濃同系色のラインが入り、美的センスもなかなかである。

オオイヌノフグリは白飛びしやすい花で、今まで何回か撮影したが、今ひとつきれいに撮れなかった。
というのも、オオイヌノフグリは太陽が大好きで、陽を浴びているときだけに開く性質があるためで、いっぱいに日を受けたご機嫌な花は尚々白く光ってしまい、なかなかその繊細な美しさを写し込むことが難しかったのである。

今回も、露出をいじって数枚撮ったが、どうやら自分の身体を使って日陰を作るのが一番だったようだ。
思いもよらず日陰にされたオオイヌノフグリは、ぶつぶつと不満を並べていたかも知れない。

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2006年1月14日 (土)

ナズナの花

ナズナの花 暖かな雨が降ったが、こうした気温の急激な変化はあんまりうれしくない。
大雪にみまわれた地方では雪崩の心配があるし、高齢者などは体調を崩す引き金となったりする。
かくいうnancyも、ちょっぴり安静を言い渡されてしまった。お陰で散歩もしばらくはお預け。
仕方なく、前に撮った写真を眺めているばかりだ。

と言うわけで、これは今週初めに撮ったナズナ

ナズナ・・・(薺) アブラナ科 ナズナ属 Capsella bursa-pastoris 別名:ペンペンクサ

ナズナは、もちろん春の花。7日に食べた七草雑炊にも入っていた。
ナズナについて書くのは春以来だが、ホトケノザ同様、ナズナも、夏以外は通年目にする花だと思う。

ナズナは、秋に芽吹いた苗がロゼット状態で冬越しして春に花を咲かせる越年草(2年草)だ。
花の根元の葉(根生葉)は羽状に深く切れ込む…のだが、この花の根生葉はあまり切れ込んでいないようで、どうやらナズナの根生葉は個体差が大きいのかもしれない。
冬場の葉はロゼット状に地面に伏せていて、春になると、(上の写真のように)葉に抱かれるように茎を伸ばして花を咲かせていくのである。

ナズナの花 だが、それにしてもこの花は少し気が早いように感じる。
この冬は本当に寒いのに、いったいナズナはどういうメカニズムでトウが立つのだろう。

その三角の実は、寒そうに紫色にかじかませた、小さな掌のよう。
はぁ~っと息をかけて暖めてやりたいくらいである。

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2006年1月 9日 (月)

アメリカフウロのロゼット!

アメリカフウロの冬の葉 2005年12月20日 に、「アメリカフウロのロゼット?」でエントリーしたこの葉っぱだが、ようやく「?」の取れる日が来た…と思う。

アメリカフウロ・・・(亜米利加風露) フウロソウ科 フウロソウ属 Geranium carolinianum 花期5~9月 北アメリカ原産で昭和初期に渡来した帰化植物。花の写真はこちら

昨日の「メマツヨイグサのロゼット」の記事内で、「アメリカフウロは、厳密にはロゼットとは言わないのかも…」と書いたのだが、自分としても疑問が生じてきたので、早速畦へと出てみた。

ロゼットと言うからには、本来は薔薇の花の如く、中心から円座状に広がるのが理想…いや、決して見た目だけではなく、寒い風から身を守り、エネルギーを蓄えるのに理想的な姿と思うのに、アメリカフウロの葉っぱは、それぞれが(薔薇ならぬ)バラバラと単独で生えているように感じる。
これでは、なかなかロゼットとして紹介できるものはないのかな…と思ったら、

アメリカフウロのロゼット あった、あった!
これぞ、アメリカフウロのロゼットである!
間違いなく、中心から放射線状に葉が伸びていて円座状になっている。まさに、教科書通りのロゼットの在り方ではないか。もう、「ノチドメみたい」なんて言わせない。(笑)

1時間半ばかりあちこちのあぜ道を歩いてみたが、アメリカフウロの葉はたくさんあれど、ここまではっきりとロゼット状態が確認できる株は見当たらなかったから、むしろこの株が珍しいのかもしれない。
それとも、手元の図鑑によると「1年草」とあるアメリカフウロだが、確かに1年以内で完結するのなら1年草と言えるが、秋に芽吹いて冬越しするなら「越年草(2年草)」であり、もしかしたら「多年草」として生きている可能性もあるのかもしれない。

そう考えてみると、色とりどりの葉があっちこっちを向いて暴れ気味なのは、秋に芽吹いた赤ちゃんアメリカフウロの葉。しっかりと地面に根付いたロゼットは、親株のまま冬越しする姿ということなのだろうか?
結局、疑問が尽きない結果となったが、要するに、アメリカフウロは思った以上におもしろい花なのである。

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2006年1月 8日 (日)

メマツヨイグサのロゼット

メマツヨイグサのロゼット 厳寒時には、それなりの楽しみがある。
その一つが、ロゼットを見ることだ。

ロゼットとは多年草の冬越しする姿で、茎はごく短く、根のすぐ上から葉が四方に重なり合って出て、地面にへばりついたようになったものを言う。
ロゼット=薔薇の花のように丸く重なり合った状態とするならば、先日書いたアメリカフウロは、厳密にはロゼットとは言わないのかも知れない。
※アメリカフウロのロゼットについては、確認しました。2005.01.09追記

これは、メマツヨイグサのロゼット。
花期にはやわらかなレモンイエローの花を夕刻に咲かせてくれる、マツヨイグサ(待宵草)の仲間である。
放射線状に葉がすっと伸びた、非常に整ったロゼットを見せてくれる草としても有名だ。

メマツヨイグサ・・・(雌待宵草) アカバナ科 マツヨイグサ属 Oenothera biennis 花期:6~9月 北アメリカ原産で明治中期に渡来

マツヨイグサ属では、2005.04.30にコマツヨイグサについて書いたが、この辺りでは梅雨から夏に掛けてメマツヨイグサの花もずいぶん見かけたから、秋に芽吹いた苗が今こうしてロゼットとなって、冬を過ごしているのだろう。

ロゼットの中心部

それにしても、メマツヨイグサのロゼットは美しい。
重なり合った葉の陰影は、内に秘めた情熱すら感じさせてくれる。
なぜなら、ロゼットは決して休止状態ではない。一見眠っているように見えるロゼットだが、実は非常に効率の良い姿なのだ。
冬の間にしっかりと養分を生産しておいて、春来たるその時には、蓄えておいたエネルギーを存分に使って背をぐんと高く伸ばし、優美に花を咲かせるのである。

ロゼットは、単に「エネルギーを節約して無駄に茎を伸ばさない」とか、「地熱を利用して光合成の効率を高める」とか、「太陽光を全ての葉で受ける為に、葉が重ならないように必然的に放射状に丸くなる」結果なのだとしても、地表に咲く華麗な薔薇の花として、強く心に残るのである。

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2005年12月20日 (火)

アメリカフウロのロゼット?

アメリカフウロのロゼット? 冬のあぜ道で気になっていた草があった。

大きさ2~3cmほどの丸くて切れ込んだ葉が、あちらこちらでびっくりするような赤さに染まっているのである。

最初に見つけたのは今年のお正月頃だったから、以来一年近くも名前がわからずにいた。

はじめは、葉のサイズや深く切れ込む葉などからノチドメではないかと思ったのだが、ノチドメが紅葉するという話にはなかなか出会わないし、葉の質感の決定的な違いもあって、なかなか断定できずにいたのである。

そんなとき、ひょんなことから「アメリカフウロの※ロゼットでは?」という線が浮上し、これが現在一番濃厚そうである。
アメリカフウロであれば、夏を中心としてこのあぜ道でも見かけたことがあるし、赤く紅葉するロゼットとしては有名だ。
※ロゼット・・・多年生草本の、越冬する姿

アメリカフウロの花 花期(今年5月)のアメリカフウロは、こんな感じ。ふ~む…

アメリカフウロ・・・(亜米利加風露) フウロソウ科 フウロソウ属 Geranium carolinianum 花期5~9月

さて、その葉の色味は実にさまざまで、上の写真のようにソフトな色合いのものもあれば、にんじんみたいな色とか、はたまた「どうしちゃったの?!」ってくらいの朱赤に染まる葉もあり、見ていて飽きない。

アメリカフウロの葉 中には、こんなツートンに染まった葉も。
まるで和菓子の様な上品さを感じさせてくれる。

赤く染まった葉を探しながら、一歩一歩あぜ道を歩く。

それにしても、ほんのつかの間の寒の緩みであった。
またまた厳しい寒さがやってくる。

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2005年12月16日 (金)

オオジシバリ (大地縛り)の花

オオジシバリの花 田んぼのあぜ道で、この寒いのに春の花が一輪。

ジシバリかなぁ…と思ったが、葉っぱが細長いのでオオジシバリと判断したが、…はて?
季節はずれなので花も小さく、「ちっとも大きくないのにオオジシバリとはこれいかに?」とは、まるでなぞ解きのようである。

オオジシバリ・・・(大地縛り) キク科 ニガナ属 Ixeris debilis  花期:4~5月

春の花が季節はずれて咲くのはあまり珍しいことではないらしく、オオジシバリも秋のあぜ道ではたまに見かける花である。
しかし、いかんせんこの寒波の中だ。
思わず、「あ~、間違えちゃったぁ~;」と内心後悔しているのではあるまいか。

冗談はさておき、花が咲くのは、大抵「種の保存」のためと相場が決まっているのに、なんでこんな虫もいない時期に咲くのだろう?

オオジシバリの花アップ …と不思議に思ったところで、頭花の中心を見てみると、花粉を持った花柱(雌しべの一部)がなにやらおもしろい形状になっているのを発見。※クリックで原寸表示

見ての通り、花柱の先がくるりと巻いているのだが、いったいこれは何のためかと言えば、同花受粉をするためなのだと言うのである。
つまりオオジシバリは、他の花の花粉が得られないとなると、こうして自家受粉という道を選んで、何が何でも子孫を残すのである。

こんなワザが可能ならば、いつだって花を咲かせることができるわけで、なるほど、はずれた時期に咲いても無駄にはならないというわけではあるが、「やっぱり春のうららかな日差しの中で咲きたいわぁ」とぼやいているような、オオジシバリの花であった。

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2005年12月13日 (火)

ノイバラの実

ノイバラの実 6月にノイバラに寄生するバラハタマフシという美しい「虫こぶ」を紹介したが、あのノイバラはどうしているだろうかと見に行ってみた。
初夏にはスイカズラのツルが絡みついていたノイバラ、あの頃と比べると驚くほど周囲の風景が変化しており、一瞬場所を見失ってしまうほどであったが、あ…、あった、あったと、その姿を見て安堵した。
ノイバラは無事に真っ赤な実を結んでいたのである。

ノイバラ・・・野茨 Rosa multiflora (バラ科 バラ属)

ノイバラの実 ノイバラの実は、花の大きさに比べると意外にも可愛らしい。
なるほど、リンゴや梨もバラ科だが、それらの原種は本当に小さな実なのだもの…と、一人納得した。
貪欲な人間たちは、より甘く、より大きく…と、数々の果物を品種改良してきたけれど、ノイバラの実を食べる鳥たちにとっては、きっとこの大きさで充分。

少しずつ、少しずつ…
寒さの深まりと共に、ノイバラの実が減っていく…

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2005年12月11日 (日)

寒さの果てに… タンキリマメ (痰切豆)

ここ数日真冬のような寒さが続いている。ほんと~に、寒い。
それでも、金曜に来たデジカメFZ5を抱えてどこかに行きたい願望はちょっと抑えられない。方や娘も、初のマイ・デジカメを駆使したいと思う。どちらも気持ちは同じである。

ミルクただしこのところはただ寒いだけではなく、すぐにぽつぽつ時雨れてくるので始末に悪い。
仕方なく遠出はあきらめ、自転車でそこら辺へ…ということになった。
まったく、この寒さの中、好きこのんで自転車で、なんてね!
…と言うわけで、ニットの帽子、マフラー、手袋と、厳寒対応で事に臨む。自転車のかごで震えるミルクも、専用防寒バッグ(着古したスウェット)に入れられた。

10分弱ほど走って、お目当ての場所に着いたが、着いた途端にぽつぽつ降ってきて、とても落ち着いて写真など撮るどころではない。うぅ~~寒い~!雨だし、もう帰ろうよぉ~…と、弱音が出そうになって、あわてて飲み込んだ。

タンキリマメあれ… あそこに見えるのは、タンキリマメではないか?!
天は我らを見放さなかった…とは、いくらなんでも大げさなり。
しかし、ここにタンキリマメが生育していたなんて、うっそうと草が生い茂っていた頃にはまったく気が付かなかった。
寒さを押してでかければ、それなりのことはあるのである。

タンキリマメ・・・(痰切豆) マメ科 タンキリマメ属 Rhynchosia volubilis 花期:7~9月 明るい林縁などに生える多年草

タンキリマメの豆果 タンキリマメは、その豆を食べると痰が切れるということから付いた名前だが、残念ながら俗説らしい。
この寒さの中、もうだいぶ傷んできており、目玉のように二つずつ並ぶ黒い豆もほとんど片眼になってしまっているが、さすがはFZ5である。
生憎の天気の中、おまけに手の届かない場所にある小さな豆果を、明るいレンズとズームのお陰で、なんとか捉えることができた。

もちろん、もっと良い条件であれば…と思うが、これも大切な出会いである。
寒さの果てに出会ったタンキリマメ
これは、ちょっと忘れることのできない日になるなぁ…なんて感傷に耽ってる場合ではなかった。
あっという間に雨が本降りとなって、慌てて家路を急いだのは言うまでもなかったからである。

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2005年11月 2日 (水)

コウゾリナ …合唱と子どもたち

コウゾリナの花

コウゾリナの花。

春の花と見まがうような花だが、スカシタゴボウのように、春から秋まで長く見ることができる花である。

コウゾリナ・・・(髪剃菜) キク科 コウゾリナ属 Picris hieracioides 花期:5月~10月

葉や茎にざらっとした剛毛があって、触ると手が切れそうだということから、髪剃り菜、または顔剃り菜。ただし、本当には剃れるわけではない。(笑)
秋の山では草丈1mくらいにも育っていた。

しかし、花は意外にかわいい感じ。タンポポに似た黄色い花は、たくさんの舌状花の集まりだ。みんなで協力して、一つの頭花を構成しているのである。

さて、今日は娘の通う中学の文化祭だった。
クラス対抗の校内合唱コンクールに燃えている娘は、「朝練する!」と、いつもより早く登校していった。
こちらも1年生の歌に間に合うように朝から出かけ、昼食を食べに行った以外は、夕方近くまで中学校で過ごした。

結果は思うように出なかったみたいだが、体育祭、合唱と、取り組みを通してクラスがだんだんと一つにまとまっていく姿を見るのは、ある意味感慨深いものがある。

この前までランドセルを背負っていたあの子、この子。
半年ちょっとでずいぶんと大人びて。
男の子たちは変声期のさなかで、思うような声が出なかったり。

どんなものにでも熱く燃えることができるのは、若い証拠だから。
その悔しさを次なるバネにしようか。
でも、歌う楽しさは充分に味わった様子。
まるで一人一人が花びらとなって、一つの美しい頭花を構成したようだった。

また一つ行事が過ぎて、また一つ、成長したね。
さあ、ゆっくりおやすみ。

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2005年10月29日 (土)

スカシタゴボウ (透かし田牛蒡)

sukashitagobou01 スカシタゴボウ
名前は“すかしている”けど、田んぼや畑に行けばたいてい見られる、全然“すかしていない”花。

スカシタゴボウ・・・(透かし田牛蒡) アブラナ科 イヌガラシ属  Rorippa islandica 花期:4月~10月

スカシタゴボウは2年草。
地面に貼り付いたロゼット状態で冬を過ごしたあと、春から秋にかけて、咲いては種をこぼし、その種からまた花が咲いては種をこぼし…
というわけで、一見菜の花に似ていて「春の花」のイメージだが、あぜ道に行けばいつでもこの黄色い花に出会えるのである。
家の周りの田んぼでは、年がら年中刈られているせいなのか草丈が低く、30cm前後しかないものが多かった。

sukasshitagobou02 それにしても、このスカシタゴボウという名前、こうして野の花に興味を持つまでは、ついぞ知ることがなかった。

その変わった名前の由来であるが、ま、おしまいの「ゴボウ」は根の様子がゴボウに似てるからだとして、「スカシタ」の理由はなんだろう?
葉の切れ込みが深いので、「田んぼの向こうが透けて見える」説があるが、今ひとつはっきりしないみたいである。

見慣れすぎてしまうほど、ふと見るとそこに咲いているスカシタゴボウ
そろそろ田んぼに吹く風も冷たくなってきた。
店じまいする時刻が近づいたかな。

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2005年10月27日 (木)

ホトケノザ(仏の座) …秋に咲いた春の花

最近ココログの編集がめちゃ重くて参っている。
トラックバック・スパムが大量に 送られたからだということだが、写真のアップロードなど、何をするにも数分かかってしまう。困ったものだ。

hotokenoza-akiさて、昨日の散歩では、意外なお花たちにお目に掛かった。
その一つが、このホトケノザである。
ご存じ通り、春の代表的な花だ。

ホトケノザ・・・シソ科 オドリコソウ属 Lamium amplexicaule 花期:3~6月

もっとも、ホトケノザが秋に咲くのは、それほど珍しいことではないらしい。
ホトケノザは2年草であるから、通常は秋に発芽して赤ちゃんの状態で越冬し、春に開花するのだが、条件が良ければその年に芽生えてすくすくと育った苗が、こうして花を付けることも有り得るのだ。

ホトケノザは「閉鎖花」を持つ。
閉鎖花についてはヤブマメキキョウソウで書いたが、この写真にも写っている「小さくて開いていない花」のことで、つぼみのまま、単為生殖で結実するのである。
唇形花が受粉できなかった場合に、次代へ確実に遺伝子を残すための2重の策であって、いかに小さな野の草であっても、種の保存とは、例外無き至上命令であるということを、考えさせられずにはいられない。

今年の春、きれいなホトケノザの写真を撮りながらも、なんとなくなのだが、記事に書くことはなかった。
また来春まで思い出を残しておこうと思っていたから、この写真の花に出会ったときには、ちょっとうれしい気分になった。

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2005年10月24日 (月)

ヒメムカシヨモギ (姫昔蓬) …外国から来た花

ヒメムカシヨモギ ギシギシもそうだったが、田畑の畦や道ばたに咲くありふれた花に心惹かれるときがある。

そのほとんどが忌み嫌われて、暇あらば抜かれる運命にあるのだが、その生きる力たるや、そんじょそこらのたくましさを越えたものがあるのだ。

ヒメムカシヨモギ・・・(姫昔蓬) キク科 ムカシヨモギ属 Erigeron canadensis 花期:8~10月 別名:ゴイッシングサ・メイジソウ・テツドウグサ 北アメリカ原産

撮影時には、「ヒメムカシヨモギだ。」と思って撮ったのだが、実は先ほどまで「オオアレチノギク」と迷っていた。
茎の毛がまばらなことや、花の大きさ、円錐状に膨らんだようなシルエットなどから、「やっぱりヒメムカシヨモギ!」と決めた。
(もし違っていたら、どうぞコメントを・・・ちょっと弱気;)

漢字で「姫昔蓬」と書くと、なんとも楚々としたイメージであるが、nancyより背が高くなることもあるこの「姫」とは、いささかギャップありか…。

ただし、この時のヒメムカシヨモギはどこか美しさを秘めていて、いつもながら、やはりどんな花にも一番きれいな時期はあるものだと感じた。

himemukashiyomogi01 ヒメムカシヨモギは、ゴイッシングサ(御維新草)、メイジソウ(明治草)、テツドウバナ(鉄道花)…などの別名を持つ。
これは、彼らが日本にやってきた時期を物語っている。
すなわち明治維新後、鉄道路線が広がるにつれて、全国に広がっていった花なのである。

文明開化の夜明けと共に、日本に地を降ろしたヒメムカシヨモギ
帰化植物ではあるけれど、戦前戦後の日本を見つめてきたその花は、まるで夜空の星たちのように、またたいて見えた。

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2005年10月21日 (金)

ギシギシ (羊蹄)

gishigishi 田んぼや畑のまわり、道ばたなんかに、わりと大きな図体で生えてるギシギシ

ギシギシ・・・(羊蹄) タデ科 ギシギシ属 Rumex japonicus 花期:6~8月

この写真は花穂だけの姿。
なんとはなしに、きれいだな… と感じて、思わずぱちり。

花と言うよりも、これはもう既に果実である。
花の時期も緑の姿なので、あれ、いつのまに結実したか…と思ってしまう。

見てのとおり、花穂はびっしりとおびただしい数の、ぺらっとした翼状の「内花被片」(2重になっている花被の内側の部分)に覆われている。
そして、その一枚一枚の奥に、種子が一つ一つ収まっている。
タデ科の植物の多くがそうであるように、種は大切に包み込まれ、しっかりと守られていて、ギシギシの揺るぎない明日を物語っている。

さて、ギシギシ、ギシギシ、ギシギシ…と、 どうもその名の由来ははっきりしない。
音から来る説もあれば、見た目がなんとなくぎしっとしてる、方言から、などなど…
理由はわからないが、やっぱりギシギシな雰囲気であるからギシギシなのだろう。(笑)
ちなみに、「羊蹄」とは漢名からで、つまりは古くは薬として珍重された植物である。

ギシギシは、畑の主から見たらうれしくない雑草だが、nancy的にはなぜか好きな花。
おそらく原風景の中には、ギシギシが揺れる野原があるのだろうし、おままごとのご飯にして遊んだのかもしれないし、葉っぱをギシギシと言わせて遊んだのかもしれない。

そんな小さかったころの目線に降ろしてくれるギシギシ
その花穂の向こうに、夕焼け色が迫ってくる。

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2005年10月18日 (火)

ヤブマメ (藪豆)

yabumame01また、ちょっと気になるお花が咲いていた。
決して派手ではないけれど、ふと振り返りたくなる花。

ヤブマメもそんな花だ。
自分を主張することなく、顔を伏せて下向きに咲いているので、見かけても「なにやら白いものがちらちらと見える…」程度にしか感じない。

ヤブマメ・・・(藪豆) マメ科 ヤブマメ属 Amphicarpaea edgeworthii var japonica 花期:9月~10月

ヤブマメは、林の縁などに多いつる性の一年草だ。
先週も写真を撮ったけれど、暑さのせいかどこか元気がなかった。
しかし、今日になってようやく湿気が空まで抜けたので、一気に秋の花が輝いてきたように思う。

この写真のヤブマメは、山まで走る単線の線路沿いのフェンスに絡みついていたもので、毎日何本もの電車を見送りながら、ひっそりと秋を伝えているのである。

さて、これらの写真は下からすくい上げるようにして撮影している。
なぜヤブマメの花はこのように遠慮がちなのかと考えてみたが、ヤブマメは、地中にも閉鎖花(閉じた花)を持ち、なんとこちらは単為生殖(受粉しなくても結実できる)ができるので、我が身が枯れ果てた後も、100%己が遺伝子を同じ場所に残すことが可能なのである。
というわけで、地上の花はさほど主張しなくても良いのかもしれない。

yabumame02 地上で咲く青紫色の花、これもよく見ると閉鎖花が混じっており、つまりは全部で3種類もの性質の違う花によって、確実に次代に子孫を残す作戦なのである。
マメ科らしい蝶形花のみが、受粉して結実する。そして、完熟した後豆がはじけて数メートルも飛び出し、新天地に向かうというわけだ。

それまで遠慮がちに見えていたヤブマメであったが、これは相当な戦略に裏付けされた自信があってのことなのだ。

う~ん、これぞ真の強さではなかろうか…
細っこく下を向いたヤブマメの花に、幾世代をも自然を生き抜いてきたたくましさが窺えた。

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2005年10月16日 (日)

ミゾカクシ (溝隠)

mizokakushi01 台風の影響か、季節はずれの暑さは今日も続く。

昨日は天気が悪い分、少し涼しかったが、今日は太陽が顔を出したお陰でまたまた半袖での外出である。
しかし、夕方ともなれば少しは涼しい風も吹く。長袖に着替えて、近くの田んぼの畦まで散歩に出た。

そこで見つけたのが、このお花。
ミゾカクシである。
なんだか変な名前だけれど、溝を隠すようにこんもりと繁って咲くから、ミゾカクシ
夏にビオトープで初めて出会ったこの花が、nancyは大好きだ。

ミゾカクシ・・・(溝隠) キキョウ科 ミゾカクシ属 Lobelia chinensis 花期:6月~10月
 
ミゾカクシは花期が長い。ただし、同じ株が長く咲き続けるのかどうかは不明。
なぜなら、ここの畦は冬から歩いているというのに、ミゾカクシに出会ったのは今日が初めてだったからだ。

mizokakushi02

nancyがミゾカクシに強く惹かれる理由は、この花の形にある。
花の大きさはだいたい1cm程度なのだが、
あれ?なんだかこの花、半分足りない感じ・・・?
…最初見たときそう思った。
どの花を見ても、半分足りないのだ…。

実は、ミゾカクシの花は半分足りないのではなく、左右相称なのである。
普通キキョウ科の植物は、放射相称なのに、このミゾカクシは、5裂した花びら(裂片と言う)は、横向きに左右1個ずつ付き、残りは3個が片寄って付くという、不思議な形なのだ。

mizokakushi03雄しべはと言うと、葯が合着し花柱を取り囲んで 、まるでヘビが頭をもたげたようにひょこっと出てる感じ。
花粉が出ると、花柱が伸びてくる仕組みである。
なんだか、こう聞くとやけにメカニカルな感じにも思えてしまう。

ミゾカクシ、溝を隠すほどは繁茂していなかったが、手で茂みを触ると、ふっくらとして柔らかく、なんだか優しい感じがした。
その小さい花も、一緒になって優しく微笑んでいるように見えた。

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2005年10月 8日 (土)

ムラサキエノコログサ (紫狗尾草)

murasakienokoro01 エノコログサの仲間については、2005.01.18 エントリの猫じゃらし?犬じゃらし? でご紹介したコツブキンエノコロ以来である。

ムラサキエノコログサ・・・(紫狗尾草) イネ科 エノコログサ属 Setaria viridis form. misera

ムラサキエノコログサは、(猫じゃらしの)エノコログサの品種だ。剛毛が紫褐色なので、花序全体が紫褐色に見えることから、紫のエノコログサというわけ。
花穂の剛毛の色が違うだけで、特徴は変わらないようだ。

狗尾草は漢名だ。
和名のエノコロは、「犬ころ」がなまったものらしい。
英名はFoxtail grass 、つまり狐のしっぽというわけなので、外国でもエノコログサは何かのしっぽに見えるらしい。

nancyは、どうもイネ科の植物が好きなのだが、これはどうやら子どもの頃の風景を思い出すからかもしれない。
murasakienokoro02 庭先の花で遊んだら怒られてしまうが、イネ科の雑草で遊ぶ分には、大人は誰も叱らないから、学校からの帰り道はいろいろな草で遊んだ。
特にエノコログサなどは格好のおもちゃだった。
しゅっと花穂を引き抜いては、友だちをこちょこちょとくすぐって、ぴゅんと逃げたりしていた。

また、花穂をこぶしの中に入れてにぎにぎすると、まるで生きているかのように、拳からエノコログサが毛虫のようににょろにょろと飛び出してくるのもおもしろかった。

これは今の子ども達に見せてもおもしろがり、飽きずに何度も何度もやっているのを見ると、なんだかんだ言っても、子どもなんて今も昔も一緒だなぁと思ってしまうのである。

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2005年10月 7日 (金)

メリケンカルカヤ ~外国から来た花

mericen-karukaya01 最近、いろいろな場所でこの植物に会った。
なんだかな~?・・・と思いつつ、わからずじまいだった。

見るからにイネ科っぽいのだが、その風貌はと言うと、まっすぐ伸びた1mほどの茎が、ひゅんひゅんと地面に突っ立ってるだけである。
いったい何になるのか?と思ってたら、こうして羽毛のような花が咲いたので、つまりは、これがこの植物の成熟した姿かな?というわけである。

そこで、左サイドバーのMOCAさんに、いつものように同定をお願いしたのだが、程なく、メリケンカルカヤという植物だということがわかったのである。

メリケンカルカヤ・・・(米利堅刈萱) イネ科 ヒメアブラススキ連 メリケンカルカヤ属 (ウシクサ属に含める説もあり) Andropogon virginicus 北アメリカ原産 花期:9~11月 草丈0.2~1.5mの多年草

メリケンとは、これまた、かくも懐かしげな響きである。
メリケン=アメリカという意味だが、メリケン波止場、メリケン粉… どこか、古きよき時代のセピアな匂いがする。

カルカヤとは、刈る萱のことで、萱(カヤ)とは、かやぶき屋根のカヤのことだ。実際にメリケンカルカヤで屋根を葺いたかどうかは知らないが、現代では特別に保存されているだけのかやぶき屋根…。というわけで、実生活では、植物の名前に残るのみになっている。

メリケンカルカヤが日本に来たのは、かれこれ60年以上前の話である。
とはいえ、一つの植物が全国的に増えるのには相当な時間が掛かるから、彼らにとって60年の歳月は、そんなに長いことでもなかったのかもしれない。

mericen-karukaya02 その花序には白い毛があって、結実すると風に飛ばされてふわふわと飛んでいくのだろう。
秋の陽を浴びてきらめく白い綿毛が美しかった。

アキノノゲシでも書いたが、MOCAさん曰く、この写真のメリケンカルカヤは、ちょうど咲き始まったところで花の状態が良く、もっとも美しい頃であったらしい。

花の持つ一番美しい時期。
偶然とはいえ、そんな頃に会えた幸せを感じながら、遠くメリケンから来た花のことを思っていた…

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2005年10月 2日 (日)

ホシアサガオ ~外国からきた花

どうも最近ハイパー気味である。

昨日は泳いだ後に山へ行き、1時間半くらい歩いてきた。
そして今日は、午前中「国指定湿地の観察会」に参加して、2時間半ばかり歩き、午後は娘と公営プールに泳ぎに行ってきた。
毎日6~700mほど泳いでいるせいで、泳いだ方が「嫌な疲れ」が取れるのである。

hosiasagao さて、昨日の山での写真もまだまだご紹介できないのに、今日は「湿地行き」で、感激に次ぐ感激、発見に次ぐ発見、まだまだだ消化し切れていないので、とりあえず湿地わきで見かけたお花をご紹介。

写真は、ホシアサガオである。湿地わきとは言っても、栄養のある陸地部分に咲いていた花だ。

ホシアサガオ・・・(星朝顔) ヒルガオ科  サツマイモ属 Ipomoea triloba  花期…7~9月 北アメリカ原産

つる性の植物で、熱帯アメリカ原産の帰化植物だ。
外来種というと、どうしても白い目で見てしまいがちなのだが、こんなに可愛いお花である。
しかし、保護されている湿地内でも、相当広範囲に広がってきていた。茎(つる)が数メートルと長く、一株でも充分カバーできてしまうのである。
そして、そのつるにこれだけ密にお花が咲くので、全部結実したらとんでもない数のホシアサガオの誕生となってしまうわけだ。

花期7~9月という熱帯の花なのに、こんなに元気なのは、やはり地球温暖化のせいだろうか?
蝶を見ても、昔は九州で飛んでいた蝶が今は東海に、東海で多かった蝶が北関東へと、生態系は大きく変わってきている。

自然界では、かれこれ30年ほど前から、温暖化による変化は起きていたという。
「人間は、変化に一番鈍い」そうで、感覚が鈍い上に、さらに拍車を掛けている実態に、ますます末恐ろしくなってしまった。

ホシアサガオたちは、「とっても暑くて気持ちが良いわぁ~」と喜んでいるようだった。

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2005年9月30日 (金)

イシミカワ

昨日、散歩の途中で見慣れない緑の実を見つけた。

それは蔓性植物で、葉はママコノシリヌグイのように三角。同じタデ科なのだろうか?

秋の日が傾くのは意外に早い。そのときは、もう既に暗くなりつつあったので、写真は今日に持ち越したのだった。

ishimikawaそして、今日になってこんなきれいなブルーの実を発見!
ところが、思わず手を出して、「痛い!」・・・鋭いトゲである。ようやくわかった。イシミカワだ!

イシミカワ・・・ タデ科 タデ属 Persicaria perfoliata

ママコノシリヌグイとは、やっぱり同属である。似たようなトゲを持っているが、本種のトゲの方が少しまばらだ。
どうやら、継子の尻は拭かれずに済みそうである。

イシミカワという名前の由来ははっきりしないらしい。なので、どう書くのか、漢字もわからない。おもしろい名前なのだが、いったいどういう由来があったのだろうか…

イシミカワの花は、緑色で目立たない。
しかし、花が終わると、花びらのように見えていた「花被」は多肉質になって「そう果」を包み込み、写真のような緑白色の球状になる。
小さな緑の球は、やがて紅紫色から青藍色へ変化を遂げる。
ご覧の写真の実は、ちょうどその移り変わりを映しているのだ。

イシミカワの実… なんだか可愛らしい宝石に出会ったようで、とてもうれしくなった。

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2005年9月29日 (木)

アキノノゲシ (秋の野罌粟)

akinonogeshi011 アキノノゲシ
秋ならではの、お花である。

アキノノゲシ・・・(秋の野罌粟 / 野芥子) キク科 アキノノゲシ属

花名の語源は、春に咲くノゲシに似ていて、秋に咲くからアキノノゲシと言うことだが、ノゲシの仲間は黄色い花が多く、どちらかというとタンポポに近いイメージだ。

それにくらべ、属の違うアキノノゲシの花の色は、写真のような柔らかなアイボリーである。
akinonogeshi02花色は、淡黄色から白までと個体差があるようなのだが、この写真の花は、舌状花(花びら一枚一枚が一つの花である)の裏に、すっと紫色のラインが差して、頭花に美しい陰影を与えているのである。

アキノノゲシには、いままで何度も会ってきたと思うのだが、大味なイメージであまり印象は強くない。
しかしこの花に出会ったときは、はっとするほどの美しさに、心打たれる思いだった。

どんな花でも、そのお花の持つ“一番美しいとき”があるもので、この写真を撮った時こそ、このアキノノゲシが一番輝いていた様な気がするのである。

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2005年9月26日 (月)

クズの花 (葛の花)

kuzu01 このお花はな~んだ?

タイトルでおわかりの通り、これはクズの花。
クズ…もちろん、屑…のわけが無く、あの食べられるである。

クズ・・・(葛)マメ科 クズ属 Pueraria lobata 花期…7~9月

クズは、日本の山野に自生する蔓(つる)性植物であるが、「こんなにきれいな花だったのね~!」という声が聞こえてきそうである。
そりゃマメ科の花だもの、華やかさは天下一品。ただし、葉の繁りの勢いが強いので、たいていの花は葉っぱにうずもれた状態になっているのがちょっと残念。

kuzu-ha nancyが初めてクズの花を見たのは、まだ娘が小さい頃、とある山でのことだった。
その頃は、特別花には興味もなかったのだが、それでも山野をバックに、よく生い茂った3小葉からなる大きな葉と、6mにもなるという長い蔓、藤の花を逆さにしたような赤紫色の花の取り合わせは印象的で、クズという名前を聞いてさらに驚いたのを記憶している。

クズと言えば、くず粉クズの根にはデンプンが蓄えられていて、根からくず粉を採るわけだが、もう一つ、葛根と書いて、「かっこん」と読めば、それは漢方薬の葛根湯である。発汗解熱に優れた風邪薬として有名である。

kuzu02 風邪をひいたときには葛湯(くずゆ)を飲む。
小さい頃は、この葛湯が、具合悪い中での「小さなお楽しみ」だったのだが、生憎、娘はこの葛湯が好きではない。
っと、話は飛んだが、くず粉は高いので、通常家庭ではジャガイモ澱粉の片栗粉を使ってこの葛湯を作ると思う。
これはこれで身体が温まって、痛む喉にも優しいのだが、くず粉で作れば、値段は高いが当然葛根の効き目も期待できるというわけだ。

さて、9月も終りに近づいた。そんなクズの花を見るのもあと少し。
いよいよ、本格的な秋がやってくる。

 

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2005年9月24日 (土)

ニシキアオイ ~外国から来た花

nishikiaoi0002 昨日のママコノシリヌグイの坂をびゅ~ん!と下っていくと、田んぼ道に出る。
そのまま惰性で進みながら、何気なく田んぼ端を見ていて、「あれ?」となった。早速自転車を止めて観察すると…

見慣れないお花である。フウロソウの仲間かな?
しかし、家に帰って図鑑で調べても、どうも見あたらない。
花の大きさは直径2cm以上とそこそこあって、もちろん、なかなかな美しさなのだが…

なんだろうなぁ~…左サイドバーのMOCAさんに訊ねるも、残念ながら専門外の外来種とのことだったが、ありがたいことに常連な方のアドバイスを得て、ニシキアオイという花だと教えて頂いた。

nishikiaoi0001 ニシキアオイ・・・(錦葵)  Anoda hastata Cav.  アオイ科ヤノネアオイ属 原産地 北アメリカ中南部~南アメリカ北部 

MOCAさんの資料によると、

園芸植物として昭和の初めに渡来し、1965年に野生化を確認。畑や路傍に希に見られる

とのこと。

どことなく見覚えのある表情は、日本にも数多いアオイ科の特徴からだろうか…
希(まれ)とはいうが、どの程度希なのか、インターネットで検索してみても、果たして画像はヒットしなかった。
もしかすると、花屋では小粋なカタカナの名前で呼ばれていたりするのかもしれない。

nishikiaoi0000この ニシキアオイは、花後の表情がおもしろい。
写真の丸い車輪のような形状のものが、花の落ちた後である。
左側にある焦げ茶色のは、さらに熟した種子だろうか・・・

さて、未知の外来種に出くわすたびに、なんとなく心穏やかでなくなってしまう。
なぜなら、得てして外来種は強い。特に、ヨーロッパなどで生き抜いてきた植物たちは、繁殖力がずば抜けて強いのだ。あっという間に在来種を駆逐してしまうことも多く、この点がもっとも憂うべきところである。

nishikiaoi0004 このニシキアオイも、種を見る限り、あっという間に増えてしまいそうな懸念もあるが、希と言うことは、それほど繁殖力は強くないのだろうか。

できれば、穏やかに在来種と仲良く共存していくことを、ニシキアオイの花に願うのみである。

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2005年9月23日 (金)

ママコノシリヌグイ (継子の尻拭)

mamakonoshirinugui01 家の近くにちょっとした坂道がある。短いが、斜度が結構きつい。自転車で下りると、ちょっとしたジェットコースター気分である。
降りるとそのまま田んぼ道なので、車さえ来なければ気持ちよくびゅ~んと進む。

その坂道を下りる途中で、ピンクの小さな花が見えた。
慌てて戻ってよく見ると、こんなにきれいなお花である。
なぜここに?と思ったが、現在ではほとんどが田畑とされているこの土地も、元来は雑木林であって、今でもわずかにその名残がある。
つまり、ここは林縁部分というわけで、周囲とは違った植物たちにお目にかかれる場所なのだ。

ふと、アキノウナギツカミを思い出した。非常によく似ている。
アキノウナギツカミには、うなぎでもつかめそうな下向きのトゲがあるが、果たしてこの花は?
・・・茎に指の腹を当ててみて、はっとした。まんべんなく付いた細かいトゲ!それも、そっと当てただけで指に貼り付いてくるほどの感触なのだ。もちろん、トゲの逆方向、つまり上に向けて皮膚を滑らせれば、相当痛いことだろう。

もしや、ママコノシリヌグイ?… と、思った時点で、残念!
この一枚を撮ったところで、デジカメのバッテリーが切れたのである。
「ここで切れるかなぁ~!」と嘆きながら家に帰って図鑑を見ると、ママコノシリヌグイか、ミゾソバか・・・よく似た両種を見わける決め手は、主に葉の形の違いにあるらしい。

その日は既に遅くなったのでゲームセット。決着は後日に持ち越されたのであった。
と言うわけで、今日、確認に行ってきたのである。
娘が坂道を気持ちよく下っている間に、じっくりと観察してみた。

mamakonoshirinugui_ha ママコノシリヌグイなら、その葉は三角形。ミゾソバなら、卵状ほこ型の葉。牛の額と言われるくらいのくびれの下には、多少丸みがあるはず。
虫に喰われてしまっていて、あまりきれいな形の葉は見つからなかったが、それでも葉は全てかっちりと三角。花の近くなどは、もっと細くツンツンな三角形で、まぎれもなくこの花がママコノシリヌグイであることを物語っていた。

ママコノシリヌグイ・・・(継子の尻拭) タデ科 タデ属 Polygonum senticosum

mamakonoshirinugui02 というわけで、草本中、一、二を争うほどのけったいな名前、ママコノシリヌグイ
改めてその特徴であるトゲを見てみると・・・

継子はそれほど憎いか… と思われるほどの下向きのトゲは、見事としか言いようがない。
何の為にこんなトゲがあるかと言えば、まさか尻を拭かれる為などではなく、ほかの植物や自分たち自身に、トゲを引っかけて、長く伸びていくためである。
なるほど、まるで生き物のような、指にしっとりと貼り付くような茎の感触は、そのためのものなのだ。

それにしても、この花の可憐さには参ってしまった。
可愛いけれど、不意に触れるとちょっと、いや、相当痛い。

また、あの坂道を下りに行こうかな?ママコノシリヌグイに会いに。

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2005年9月20日 (火)

花火咲く …ヒガンバナ(彼岸花)

higanbana01 この秋一番のヒガンバナ彼岸花)に気が付いたのは、9月10日ごろのこと。
泳ぎに行く道の途中、田んぼの畦に赤いものがあるのに気が付いた。見れば、既に5分咲きの彼岸花である。
「早いな~!」と、運転しながら驚いた。

近くとはいえ、車でないと行けない距離。しかし周辺に車を置く場所は無し。
近所で探してみようと、11日の選挙の帰りに自転車で走ってみたのだが、どうも咲いている様子がない。やっと見つけたつぼみは、「お彼岸はまだだよ。」と言っていた。

ヒガンバナ・・・(彼岸花) ヒガンバナ科 ヒガンバナ属 Lycoris radiata 別名:曼珠沙華

higanbana02 子どもの頃、父が「彼岸花って不思議だね。暑くても寒くても彼岸頃にぴたりと咲くよ。」と言っていたのを思い出す。
しかし、桜のように、ぴたりと揃っては咲かないヒガンバナ。なぜだろう?

日照の違いかと思ったが、田んぼ端なんぞ、日照に差が出るはずもない。気温?積算温度?いやいや、それこそ差がないだろう。

最初に見た花からおよそ1週間以上遅れて、ようやく近所のヒガンバナも咲き出した。
“曼珠沙華を探して”…自転車を走らせると、あちらこちらが真っ赤に燃えていた。

その様は、まるで花火のようだ。一つ一つの花びらは6枚。くるりと強く反り返り、長いしべは花びらの外側にまでぐっと突き出して、さらなる華やかさを見せている。
ヒガンバナ科のお花としては、ナツズイセンがあるが、彼岸花の見事なまでの艶やかさは、リコリス類の中でもダントツだろう。
この鮮やかさが災いして、昔は不吉な花だの、毒があるだのと言われてしまっていたのだろうか。

さて、ヒガンバナの咲き方であるが、この写真の花は、桜の木の下、ツクツクボウシの蝉時雨を浴びて咲いていた。
場所的にはやや日陰にも位置するのに、周辺の中では早咲きの方で、彼岸花たちも「ここが好きなの!」と、小さな群落を誇っている。

どうやら、ヒガンバナの咲き方は地中温度に関係するらしい。
詳しくはわからないが、土が冷えてくると、「それ咲け!」と号令が掛かるのだろうか?

たまたまそれが、毎年彼岸の入り頃だということなのかもしれないが、地球温暖化で平均気温が上がってきている昨今、「暑さ寒さも彼岸まで」とは言えないような状況である。
しかし、暑くなってきているのに、ヒガンバナの開花は遅くはならない。それどころか、ここ数年早くなっているような気がする。 …う~ん、結局、これについては、謎のまま終わってしまった。(笑)

…ヒガンバナの赤い花を見ると、なぜか胸に迫るものがある。
その風景は思い出と共に赤い額縁に切り取られ、心の引き出しに一つ一つ仕舞われていくのである。

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2005年9月14日 (水)

ススキの花

ススキ 昨夜はとんでもない熱帯夜で、寝苦しいったらなかった。

9月でこの暑さは、尋常じゃない。フェーン現象なのだろうが、秋がなかなか来れない状況になっている。
夕立の後にようやく、気持ちの良い風が吹いたが、冬嫌いのnancyが秋を恋しく思うなんて、本当に珍しいことだ。

しかし、植物の世界ではしっかりと秋のキャストに変わりつつあるのだから、つくづくすごいと思ってしまう。

写真は、見ての通り、「これぞ秋!」のススキである。「いくら暑くたって…」のススキである。暑くとも、ススキが咲けば秋なのだ。その存在感たるや、いくら背中に汗が伝っていたって、「秋なのだ~!」という説得力に溢れている。

ススキ・・・(薄・芒) イネ科 ススキ属 Miscanthus sinensis 別名:尾花

ススキは、秋の七草の一つであり、尾花の名で古くから歌にも詠まれ、親しまれている。なにせ、お月見だってススキとダンゴが無ければ話にならない。ススキ無ければ月の兎もずっこけてしまうのである。

ススキと言えば、東京にいる頃、鬼子母神のススキ・ミミズクが好きだったのを思い出す。
同時に、生け花をしていた姉の姿も。
そうか…すでに、「その辺の空き地」なんてものは無くなり、ススキの姿も遠くなってしまい、身近には花材としてのススキしか無かったのかもしれぬ。

さてさて、今宵はいかがだろうか?…涼やかに、快く眠りにつけるのだろうか・・・

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2005年9月13日 (火)

ノゲイトウ (野鶏頭)

nogeitou ノゲイトウの花が好きだ。

9月半ばになると言うのに、いったいどうしたの?!と訊きたいくらいの暑さであるが、それでもノゲイトウの花を見ると、涼しい風がすぐそこまで来ていることを感じるのである。

ノゲイトウ・・・(野鶏頭) ヒユ科 ケイトウ属  Celosia cristata
熱帯原産 本州西部、四国、九州 沖縄

秋の風景の中の一つとして、すっかり溶け込んでいるノゲイトウ。この花にはじめて会ったのは、いつのことだろう。
こちら(東海)に来てはじめて見たような気がする。

最初はどこかのお庭で見かけたので、てっきり園芸種だと思っていた。それほど、白地にピンクが差した色合いが美しい。
なんとなくほわほわとしていて、触れてみたくなる。

nogeitou02その花穂には、小さな花が密に集まっており、 一つ一つの花には、かさかさとした光沢のある5つの花被片が見える。

離れて見れば、まるで高貴な羽飾りのようであるが、実際に手を触れてみると、決して痛くはないが、羽のような軟弱さはなく、この花が日本に帰化し、野生として生き抜いてきた強さを感じることができる。

まだ咲き始めたばかりのノゲイトウの花… その初々しさの向こうに、数日先に出会うはずの澄んだ秋空が浮かんで消えた。

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2005年9月 8日 (木)

ヒカゲノイノコズチ (日陰猪子槌)

hikagenoinokozuti この花、どっかで見たような?

ああ、あれあれ!
秋から冬にかけて、ミルクが悩まされるやつ。…って、これは別に痛くはないか・・・
セーターとか、ウールっぽいパンツなんかにもびっしりと…

そう!これは「ひっつき虫」の一種。
その名もヒカゲノイノコズチ

ヒカゲノイノコズチ・・・(日陰猪子槌) ヒユ科 イノコズチ属) Achyranthes japonica 

細かく横を向いているのが花。そう。こう見えても、今はお花なので、まだひっつかない。

果期ともなれば、針状の小苞に付いた果実が、花序の軸にぴたっと下向きにくっついて、通る者を待つ。犬でも狐でも狸でもいい。その毛にひっついて遠くまで連れて行って貰おうという作戦なのだ。

さて、どう見ても「日向(ひなた)」に咲いているのに、「日陰」とはこれいかに?
まるで問答のようだが、本種よりも花序が太くてがっしりしたヒナタノイノコズチがあるので、それに対して日陰者に仕立てられたのではあるまいか?

・・・と、ここで問題発生!
このヒカゲノイノコズチをエントリしようとしたnancy、ふ~む…と困ってしまったことがあった。

それは、猪子槌という漢字である。なぜイノシシの子どもの槌なのか、意味も不明であるが、槌=ツチ である。
あれれ?イノコチではなく、イノコチが本当なのではないのかな?

手持ちの植物図鑑では、「派」 「派」と二手に分かれてしまった。
それでは、Google検索ではどうだろう?
結果は、イノコヅチ=13 イノコズチ=数え切れないほどであった。
どうやらnetでは、イノコズチの勝利のようだが、やっぱり、本来からは、ヅ・・・だよねぇ・・・?

…どっちなの?と、問いかけると、「またしても、おかしなことに悩んでおるな…」と、ヒカゲノイノコズチは大いにあきれて見せ、「どっちでもいいさ!」と笑って答えた。

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2005年8月26日 (金)

ハナトラノオ (花虎の尾)

ハナトラノオの花 ふぅ、暑い!
思わずこんな声を漏らした方が多かったのではないか?

夜半からひどく蒸し暑かった。
翌朝は台風一過・・・とは、ほど遠い。少し期待していたnancyの心を、思い切りかくんとはずしてくれた。

台風はこの地方を逸れていったのだ。被害の無いのはありがたい。しかし、当然、吹き戻しの風がぐ~んと湿気を持ち去ってくれることもなく、今朝はここ数日と同じような、どんよりとべたついた曇天だった。

ところが、その後、雲が晴れてぎらぎらと太陽が照りつけだしたからたまらない。冬なら願ったりのシチュエーションだが、夏ではたまったものではない。まさに温室状態である。
おまけに、どうやらフェーン現象まで起きて、風が吹いても、涼しいどころか火傷しそうな熱風である。
ベランダにやってきたハナムグリ(コガネムシ)も、干してあるTシャツにしがみついて、必死に水分を舐め取っていた。

せめて、涼しげな花を・・・と、夕方近所を歩いてみると、さても涼しげに咲いていたのが、ハナトラノオだった。

ハナトラノオ ハナトラノオ・・・(花虎の尾)  シソ科 Physostegia virginiana

このお花、nancyは、ずっとカクトラノオだと思っていた。これは別名で、決して間違いではない。そのかくかくっとした茎の感じにはぴったりだ。
しかし、ハナトラノオという、華やかなネーミングもいい。グリーンと淡いピンク。この色彩の対比が、晩夏の蒸し暑さを気持ち和らげてくれる。

ハナトラノオは、虎の尾と名は付いているが、以前ご紹介したオカトラノオとはまったく違う、シソ科のお花。そういえば、刺身のつまに付いてくるシソの花なんかとも、作りが似ているような気がする。

nancyは、このハナトラノオを見ると、なぜか懐かしくなる。しかし、何が懐かしいのかがどうしても思い出せない。たぶん、何かの思い出と連動しているのだろうが、あまりに古すぎて記憶の中で色あせてしまったのか、うまく切り出すことができなかった。

ハナトラノオは、水揚げが良く、仏花にも使われる。
もしかしたら、実家の仏壇の中、一度も会ったことのない祖母の笑顔とだぶっているのかもしれない。
 

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2005年8月20日 (土)

イヌホオズキ …昔話あれこれ

イヌホウズキ イヌホオズキの花。

イヌホオズキ・・・(犬酸漿) ナス科 ナス属  別名バカナス Solanum nigrum

犬が名前に付いているものは、「役に立たない」の意。ホオズキやなすに似てるが、小さな実がなるだけで、およそなんにもならない代表格。よく見ると、なかなか可愛らしい花なのだが。

さて、8月も20日を過ぎると、ぼちぼち夏休みも仕上げの時期に入る。
書店では、自由研究、工作、読書感想文コーナーが立ち並ぶ。

娘も、さぞかし順調に進んでるのかと思いきや、「あ!しまった!あれやってない!」を連発しているので、なにやら気がもめる。
今日は、読書感想文 戦略その1、「まずは本を読め。」に取りかかっていた。

自由研究では「郷土」を取り上げたが、幸い近隣に歴史を研究されている方がお住まいなので、お話を聞くべくアポを取って訪問した。
聞けば、すでに同級生も訪問している由である。さすがに、みんな、目の付け所がいい。

昔話とはおもしろいもので、たとえば有名な【桃太郎】のように、どんぶらこと「何かが」流れてくる話は、日本全国に存在する。

そして、桃どころか、神様(ご神体)や仏様(仏像)まで流れてきたりするのだから、これはますますバラエティに富んでいる。
おまけに、そうやってたどり着いた仏像なのだが、平和な日は長くは続かない。たいていが、盗人(ぬすっと)に盗まれたりして、どこかに売りさばかれてしまい、まさに波瀾万丈な運命をたどるのである。

やがて仏像は、「前の村に帰りたい、帰りたい…」と、夜な夜なすすり泣くようになり、最後には、正直な村人が、「元の場所に帰してやろう」とはるばる探し当て、晴れて元の場所に戻ることができ、それからは村人に大切に奉られて、めでたし、めでたし…そして今日に至るという訳である。
こういった話が、各集落、ほこらごとに存在していたりする。

昔話と一口に言えど、古人の信仰のありようや、生活、他地方との交流の様子など、いろいろなことが見えてくるのが非常におもしろく、なかなか興味深いひとときを過ごした。

はたしてこれらをどう料理するのか、母は興味津々だぞ。・・・娘へ。

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2005年8月17日 (水)

センニンソウ (仙人草)

センニンソウの花  夕方、自転車で散歩に出た。ちょっと久しぶりである。
なぜなら、今日は曇りがち。いつ降ってもおかしくない雰囲気である。
よって、吹く風がべたべたと肌にまとわりつくが、気温はいくらか低い。

何かしらお花に出会えるかなぁ…、オニユリは終わってしまったし、クズの花にはまだ早い。な~んて思いながら、土手の上をゆっくり進むと・・・

なにやら白いものが見えた。あれ?あれは何だろう?
土手の斜面中腹に見えるのは白い花のよう。用心しながら少し降りてみると・・・
これが写真のセンニンソウだった。

センニンソウ・・・(仙人草) センニンソウ属 キンポウゲ科 Clematis terniflora

センニンソウは蔓性の植物で、他の植物にからみついて育つ。写真の後ろに見えるのはクズの葉だ。
あとちょっと、手の届かないくらい先に見える、白く十字型の花弁が印象的である。…いやいや、これは花弁ではなく、萼片である。花弁と呼ばれる物は持たない主義?らしい。

なぜ、仙人と呼ばれるか・・・は、どうやらその「実」に秘密があるらしいのだが、それはまた実る頃に会えたら、ご紹介したい。

ところで、土手に咲いていたセンニンソウ、手の届かない位置というのは、実に絶妙だった。
キンポウゲ科の花は毒を持つ物が多いが、センニンソウもその仲間。それどころか、茎や葉に触っただけでかぶれるらしいのだ。

おっと、危ないところだった。どちらかというとnancyはかぶれやすい体質なのである。

センニンソウは、向こうから気を利かせて手の届かぬ場所で咲いてくれたようで、それだけでなんとなく好きになれそうな気がしたのだった。

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2005年8月13日 (土)

オオイヌタデ ~ 気持ちよく泳ぐ…

オオイヌタデ オオイヌタデの花。河原・・・というよりも、水のない「川底」で咲いていた。

オオイヌタデ・・・(大犬蓼) タデ科 タデ属 Polygonum lapathifolium

もっと小さいのはイヌタデ。アカマンマと言った方が通りが良い。“イヌ”が名に付くのは、総じて「役に立たないもの」の意。実ってゴマみたいに食べられれば、“イヌ”も取れるものを。

現代では“イヌ”は役に立たないどころか、ペット業界大躍進のお犬様々である。なんと、100円均一の店にまで、犬の服が並んでいた。頼むから犬に洋服を着せるのだけはやめて欲しいのだが、着せられる方の迷惑を別にすれば、洋服を着た犬は確かに可愛い。

おっと、すっかり話が逸れてしまった。久しぶりに泳ぎの話をしたい。
昨年の春、nancyは突然原因不明で寝たきり同然になった。半年後にカイロ・プラクティックと出会って以来、だんだんと動けるようになり、リハビリを兼ねて秋から歩き始めた山で、自然と出会い魅せられて今日に至るのだが、その前は歩くよりも泳ぐ方が何百倍も好きだった。
遅いなりにもマスターズ大会に出ては、自己ベスト更新するのが何よりも楽しみだったし、水の中での自分が好きだった。

しかし、プールに行けるようになってからも、「気持ちよく泳ぐ」ということができずにいた。寝たきりになったことから身体が相当硬くなり、思うように泳げなくなってしまったのだ。なので、25mのコースを前に、どうにも気が重くなってしまうのである。
娘のSSにかこつけて週に1度は泳いでいたのだが、なかなか2年前の自分を取り戻せずにいた。

それが、最近になってようやく…水の上を心地良く滑るようなイメージで泳げるようになってきた。
今日はウォーキングを挟みながら、フリー(クロール)とブレスト(平)のコンビで、200mと300m、計500mを泳いだ。プールにいたのはわずか30分にも満たないが、身体も心も満足できた。ようやく…ようやく…である。本来の自分が戻ってきた感覚…である。

いずれはまた、喉が渇くように泳ぎたいと欲するようになるのだろうか…。欲張りが芽を出して、またぞろ速さも欲しくなっていくのだろうか・・・
ま、 それも自然な流れに任せていきたいと思っている。

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2005年7月22日 (金)

オカトラノオ

オカトラノオオカトラノオ・・・と思う花。

オカトラノオ・・・(岡虎の尾) サクラソウ科 オカトラノオ属 Lysimachia clethroides

めずらしくちょっと不安げである。なぜなら、花の感じを図鑑で見るとノジトラノオに似てるのだが、生育場所が違う。ここは湿地ではなく、隣の集落なのである。

ノジトラノオは湿地の花。ヌマトラノオ以上に絶滅を危惧されている花だ。つまり、住む世界が違う。・・・というわけで、ここはやっぱりオカトラノオかなぁ。と思う次第。

ちなみに、私有地なので、少し離れたところからの写真になってるのはご容赦願いたい。
もうひとつ、花の周りに長く見える葉っぱは、別の植物である。トラノオ属は双子葉類、つまり、赤ちゃんの時は「双葉(ふたば)」で、ススキのようなしゅっとした長い葉にはならない。

オカトラノオなぜオカトラノオかどうか悩んだかと言えば、尾のしなり具合である。図鑑などで見るオカトラノオは、どの写真を見ても、鞭のようなしなやかさを感じさせるように、先っぽがぴんと上がっている。なのに、この花はどれを見てもたれ~っとしているではないか。

・・・ここで、はっと気が付いた。この写真を撮ったのは、熱暑と言いたいほどの格別に暑い日であった。
そうか、いくらオカトラノオであっても、あの暑さの中では、そうそう尾の先を上げてはいられないのである。

そう思うと、はぁはぁと舌を出してのびている、虎の姿が見えてくるような気がした。

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2005年7月19日 (火)

ヤブカンゾウ

ヤブカンゾウ昨日のノカンゾウの後は、やっぱりヤブカンゾウだ。

ヤブカンゾウ・・・(薮萓草) ユリ科 Hemerocallis fulva form. kwanso

実は、ヤブカンゾウがこのブログに登場するのは2度目である。※2005.06.28 ようやく降った雨
あのときは、6月末に猛烈な暑さがやってきて、乾燥に強いヤブカンゾウでさえ、ぜぃぜぃと息切れしている風であった。

さて、この写真は国指定湿地周辺のものだが、湿地を囲む林の中にノカンゾウが、さらに外側の茂みに、ヤブカンゾウが咲いていた。このへん、きちんと住み分けがされているあたりがおもしろい。生育場所の好みがはっきりと分かれているのである。

ヤブカンゾウさて、ヤブカンゾウは、ノカンゾウよりもずっとフランクで、田のあぜ道などにごく普通に咲いている。その写真がこちら。

一目見れば、ノカンゾウは一重、ヤブカンゾウは八重とわかるが、ヤブカンゾウの花は、なんだかもちゃもちゃとして見えるだろう。実は、ヤブカンゾウの中心の花弁は、雄しべと雌しべが変化したものなのだ。

これも以前百合の花で書いたが、萼3弁も花弁に変化させた挙げ句、雄しべも雌しべも花びらにしてしまったのである。当然実を結ぶこともなく、一日で終わる花…。
いったいどういう事情だったのかは知らないが、仮に「対人間対策」としたら、非常に有効なのは間違いない。

属名のHemerocallis (ヘメロカリス)も「一日美しい」という意味で、英名も、「Day Lily」 である。有史以前に中国から帰化したというが、古今東西、この美しい花が一日で終わることを惜しんだのだろう。

休耕田脇のヤブカンゾウは、身近な夏の花として、暑さ揺らめく風景の中に融け込んでいた。

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2005年7月12日 (火)

ヘクソカズラ (屁糞葛)

ヘクソカズラじゃ~ん!ヘクソカズラである。
昨日のアキノウナギツカミに勝るとも劣らぬ、けったいなネーミングだ。
ただし、このヘクソカズラは、想像力だけで付けた名前とは言えない。というか、まさに、そのまんま!な名前なのである。

ヘクソカズラ・・・(屁糞葛) Paederia scandens  アカネ科 ヘクソカズラ属

どこがヘクソ(屁糞)なのかと言えば、その臭いである。…が、残念、いや、幸いにも、nancyはそのすさまじい?臭いをかいでいない。あぁ、よかった。(笑)

実際には、その「ヘクソなかほり」は、葉や花などをもんだりつぶしたりしなければ匂わず、この写真ではnancyもくっついて撮影したが、ついぞヘクソさは感じられなかった。

その名前ばかりが先行しているヘクソカズラであるが、実際はこんなにきれいなお花だ。花は1センチくらいの釣り鐘型で、白い花冠は5裂して、華やかなフリル状になっている。花の内側は紅紫色で、これがお灸の跡に似てるというので、別名ヤイトバナ(ヤイトはお灸の意)とも呼ばれるというが、どっちにしても、あまりいかさない名前である。

ヘクソカズラには、今回の湿地見学で、初めてお目に掛かったのであるが、実際には湿地というよりも、普通の草地に生える多年草だ。

万葉集の時代には、「クソカズラ」と詠まれ、その後「屁」まで付け加えられた、まさに歴史的な悪臭花、ヘクソカズラだが、果実は「しもやけの薬」として古くから珍重されてきた。
さしずめ、「良薬鼻に臭し」とでも言ったところだろうか。

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2005年7月 4日 (月)

雨の日と月曜日は…

komochimannenngusa写真はコモチマンネングサ

コモチマンネングサ・・・(子持ち万年草) ベンケイソウ科 キリンソウ属Sedum bulbiferum 

あぜ道なんかに、1cm満たないくらいの黄色い「小さなお星様」といった風情で咲いている。nancyの好きな、「ちょっと地味めなお花」である。
なぜ「子持ち」かって言うと、2~3対の「小さな葉っぱ」が葉の基部にできて、それが落ちて増えるらしい。すなわち、それが子ども。
いろいろな繁殖方法があるものであるが、なんか多肉植物っぽい雰囲気なので、そんなのもありかな?と言う感じ。種は作らない。いつも思うんだけど、種を作らない植物って、なんのために花を咲かせるのだろう?

さて、今日はなんとも冴えない月曜だった。カーペンターズの歌より更に切なく、雨の日と月曜が重なってしまったというわけだ。

MySQLを入れたものの、どういうわけかパスワード変更ができない。真っ黒なコマンドプロンプト画面を目の前に、幾度と無く入力を繰り返して、同じく幾度と無く表示されるエラー。
¥マークが脳裏にちらつく、「\mysql\bin」なんて指がすっかり覚えてしまった。苦笑

お陰で学童の会議をすっかり忘れ、学童ではヤブ蚊に刺されたところが腫れまくり、最後のだめ押しで、なんと、帰る素足を入れた靴の中に、ごき…ごき…ごき…ぶ・・・!!!うぎゃ~!今でもこの足に、あのかさこそとした感触が残っている。
ああ、だめだ、思い出すだけでも、ぞわ~~っと鳥肌が立ってきた。

もう、寝よう・・・ また明日、がんばろう・・・

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2005年6月25日 (土)

ネジバナ

朝からついてなかった。

所用で遠出をしたのだが、プリちゃんのナビに騙されて、とんでもなく細い山道を運転させられてしまった。
いつも思う。なんで、3ナンバーの車幅を考えずに案内するのだ!
人んちの庭先?を、やっとの思いで通り抜けたが、横っ腹にぴんぴんと、草が当たる音がした。

お昼に入ったマックでは、空いている席が無くて、仕方なくテイク・アウトにしてもらったのだが、今度は見習いのお姉さんのヘア・スタイルが妙に気に掛かってしまった。
だって、ゲゲゲの鬼太郎みたいに垂れ下がって、顔がほぼ半分隠れているのだ。小顔に見せたいらしいのだが、あれでは片目はよく見えないだろう。後ろ髪を束ねたところで、とても清潔そうには見えないなぁ… なんて、小姑みたいなことを考えていたら、大のマヨ嫌いなのに、ベーコンレタスバーガーのタルタルソースを抜いて貰うのを忘れてしまった。
車の中で食べようと開けたら、たっぷりのソースにげんなり。店内に戻ってもう一つ注文しようとしたのだが、店いっぱいに人が並んでいるのを見て、すっかりめげてしまった。これを待っていたら、他のものが冷めてしまう。

仕方がないからポテトで腹を持たせようと思ったら、めちゃ塩味が薄い。泣く泣く、娘のナゲットに付いてるバーベキューソースを付けて食べていたのだが、ソースを返した途端、娘はプリちゃんの中でソースをたらりとこぼした。ひぃ~~っ!

帰りは公営の競技用プールで一泳ぎしようと思い、用意万端、水着を持って行ったのだが、プールに到着したところで、が~~ん!「本日は、競技会の為~」の看板が見えた。
競技会のために全面使用ということで、つまり、プールには入れないのだ。

なんでこんなことに!(悲)

まてまて、最後の切り札がある。天然温泉+プールの施設が近くにあるではないか!
やっとの思いで駐車場でに到着し、歩き出す。ついてないなぁ~…と、ため息をつきながら足元を見ると。。。
思わずにんまりした。

nejibanaネジバナだ!

ネジバナ・・・(捩花) ラン科 ネジバナ属 Spiranthes sinensis var. amoena 
花序がねじれているので、この名前。右巻き、左巻き、なんでもござ~い。

わぁ、こんなところで出会うなんて思わなかった。
考えたら、ここ自体が大きな山なのだ、何の不思議もないのかもしれない。

野草に会うためには、それなりの場所に行かないと…なんてことはない。もちろん、希少種と言われるようなお花にはそうそう巡り会えないが、不運をものともしない好奇心があれば、こうしていつでも新鮮な喜びを味わうことができるのである。(苦笑)

nejibana01不思議なもので、ネジバナに出会った途端、運命のスパイラルが逆に捻られたと見え、その後は不運に出会うこともなく、無事に我が家に帰り着いたのであった。

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2005年6月20日 (月)

ホソバノヨツバムグラ

mugura撮った写真を後日眺めていると、あれ、このお花はなんだろう?と思うことがある。

この写真のお花もそうだった。わずか1mm程度の白い花。不思議なことに、4弁と3弁の花が一緒に咲いている。
アカネ科のヤエムグラかな?と思っていたのだが、ヤエムグラは我が家でも茂っていたけど、白い花は咲かないのだ。

「こんな小さなお花だけど…」と、左サイドバー・リンクのMOCAさんに尋ねたところ、ホソバノヨツバムグラとのこと。

ホソバノヨツバムグラ
・・・ (細葉の四葉葎) アカネ科 ヤエムグラ属 Galium trifidum var. brevipedunculatum 

「細葉」は、読んでそのまんま。「四葉」は、4個の葉が茎の回りを輪生することによる。「葎」(むぐら)とは、今、こうして漢字変換しているATOKによると、「生い茂って藪のようになる、アカネ科の1、2年生つる草の総称」とある。ちなみに、つる草ではないので、念のため。

普通、ムグラの種類の花は4裂(合弁花なので、「裂」と言う。)するのだが、ホソバノヨツバムグラの花冠は珍しい3裂。時に4裂も混じる。というわけで、写真では3弁と4弁の花が一緒に咲いているわけだ。

このお花、ちっぽけな、そこらの野草に見えるのだが、実はあまり多い花ではないのだという。地域によっては絶滅危惧種に指定されてもいる。

この写真を撮ってから、2週間近くになる。ホソバノヨツバムグラ、今はどうなっているだろうかと、一昨日会いに行ったのである。

果たして、最初に見つけた場所はきれいに雑草刈りをされてしまい、ホソバノヨツバムグラの姿は無かった。
…会えないのだろうか?・・・そう思って近くを探すと、キツネノボタンの間に埋もれるようにして、ひっそりと咲いているのを発見し、心からホッとした。yotubamugura

ホソバノヨツバムグラは湿地に咲く小さな花。
見たところ、ヤエムグラのように嫌になるほど群生するということもない。

どうか彼らが生き抜いて行けますように…と、祈らずには居られなかった。

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2005年6月 6日 (月)

真に強い花?

ドクダミ何の事前情報も無しに、この花を見たらどうだろう?
葉は、トランプのスペード形。花もなかなかの美しさだ。

おわかりの方が多いだろうが、この花はドクダミ
うっへ~!っと思われる方が見えるかも。

ドクダミは匂いがきつく、どうもあまり良い思い出がない。しかし、実際は薬効の塊、すばらしい薬草なのである。
一度お手製のドクダミ茶を頂いたことがあるが、匂いはほとんど気にならず、むしろ香ばしくておいしかった。
ドクダミは10の病気に効くという。薬効の程は本当で、現在では、厚生省によって認められており、日本薬局方にも「ジュウヤク(十薬)」と記載されている。
見た目と匂いで判断してはいけない・・・とは、よく書く言葉だが、(笑)まさにその通りのお花である。

ドクダミ・・・Houttuynia cordata ドクダミ科 ドクダミ属

白い花びらに見えるのは、実は葉が変化した、総苞と呼ばれるもの。実際の花は、中心の黄色い穂に密生している。しかし、この花には花びらはなく受粉もしない。
つまり、ドクダミは有性生殖は行わず、単為生殖で種子ができるお花なのである。へ~!これにはびっくりである。
受精せずに、卵細胞だけで種ができるとな。生物にとってこれほど強いなことはない。
ちなみに、セイヨウタンポポも単為生殖するお花で、受精しなくても子孫を増やせるため、在来種を押しのけてしまったのだろう。

ドクダミの花の強さを、しみじみと思い知った今日この頃であった。

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2005年6月 3日 (金)

ノイバラと、奇っ怪な植物 その2

ノイバラ  ノイバラが美しく咲いている。

これは、先日書いた市民緑地近くでの一コマ。

ノイバラ・・・野茨 Rosa multiflora (バラ科 バラ属)

実は、このノイバラも普通のノイバラではなく、どうやら本州では珍しいお花らしいのだが、残念ながら今回の主人公は、このノイバラではない。

お花の下の方に、なにやら赤い玉が映っているのが見えるだろうか?

鮮やかな色が、あまりに美しい。何かの実?いやいや…、これまた、またしても虫こぶ(虫えい)なのである。

虫こぶについては、ヨモギハエボシフシでご紹介したが、今回のは、バラハタマバチの作るバラハタマフシという虫こぶである。

バラハタマフシ それにしても美しい。見つけたときは、「もしや、また虫こぶかもしれない…」と内心疑りながらも、娘と小枝の先でつんつんしながら、「バラの実?いや~、へんてこな付き方だから、植物じゃないよねぇ」と、なかなかその場を離れることができなかった。

今回も、そのまんまなネーミングなところを見ると、バラハタマバチという蜂の一生が、なんだか窺い知れるようなのだが、世の中いろいろな事情のある虫が多いらしく、更にトゲトゲが長く、まるで星のような形になるものもあるらしいのだ。
え?それって、運の良い大当たりなハチ!?と思いきや、これは更に、中の幼虫が「寄生バチ」に寄生されたもの…

う~ん・・・もう頭が付いていかない。…まことに不可解な、虫の世界の物語である。

※バラハタマフシの同定、及び解説につきましては、昆虫ブログ むし探検広場の園長さんにお願いいたしました。ありがとうございました。

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2005年6月 2日 (木)

イチモンジセセリとノアザミ

イチモンジセセリとノアザミ そ~っとそ~っと… 気配を殺して辺りに溶け込む…。
イチモンジセセリがノアザミの花にとまっているのだ。
暑さを覚える日差しの下で、長いストローを伸ばして熱心に蜜を吸っている。

ノアザミは、2005.05.20の写真とは違い、ほとんど花粉が見られないことから、雌性期なことがわかる。つまり、他の個体から花粉を貰える状態なのである。

イチモンジセセリは、セセリ蝶の仲間だ。
英名  rice skipper  昆虫綱  鱗翅目 セセリチョウ科

後翅(後ろ羽根)に白い斑点が並び、一文字模様に見えることから、イチモンジセセリと呼ばれている。大きな目がすこぶるチャーミングで、nancy的にはかなり好きな蝶々だ。

さて、このイチモンジセセリ、成虫になると可愛らしく花から花へと飛び交う蝶なのだが、幼虫の頃は大の嫌われ者だ。
それもそのはず、イチモンジセセリの幼虫は、イネ科とカヤツリグサ科の植物を食べるのである。イネ科?!・・・そう!イネ=稲である。お米の大敵なのだ。

と言うわけで、イチモンジセセリの赤ちゃん時代は、又の名をイネツトムシと呼ばれ嫌われながらも、果敢に生きているのであった。

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2005年6月 1日 (水)

コバンソウ

kobanso01 さて、今日はコバンソウのお話。
昨日のヒメコバンソウの"ヒメ"が取れた、大きなコバンソウである。

コバンソウ・・・(小判草) イネ科 Briza maxima

別名 タワラムギ(俵麦)と呼ばれる。昨日のヒメコバンソウがガヤだったのに比べ、なるほど、小さながたくさんぶら下がってると見たか。

kobanso00 どれだけサイズが違うかというと、ヒメコバンソウの小穂は、大体4mmの3角おむすび型で、コバンソウは2cmほどのふっくらとした小穂からなる。(昨日のヒメコバンソウの写真と見比べてほしい。)

というわけで、ヒメコバンソウは耳元で振ると、カサカサとしたやさしい音を立てるが、このコバンソウは、そう…、ガサガサ、バサバサ…とでもいおうか、さすがに少々がさつな音になってしまうのはいたしかたない。しかし、生花であるのにも関わらず、かさかさに乾いた触感と音に、なぜか心地良さを覚えてしまう。

どちらもヨーロッパ原産の植物だが、ヒメの方が繁殖力は旺盛で、nancyが発見した日以降、あちこちでお目に掛かることになった。
片やコバンソウの方はというと、あまり自生は見かけない。(自生も無いわけではないらしいが。)
つまり、ヒメの方は野に活き、コバンソウは、もっぱらドライフラワーなどの鑑賞用として生きてきたようなのだが、やっぱりどちらも可愛らしく、見かけるとついつい触りたくなってしまう。

この写真のコバンソウを見つけたのは、ヒメコバンソウを見つけたその足だった。
で、「なんと小判づいた日であることよの~!」と、なんだか縁起がよくなるような気がした。

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2005年5月31日 (火)

ヒメコバンソウ

ヒメコバンソウ 国指定湿地の前で撮ったキキョウソウの後ろで光っているのが、このヒメコバンソウだ。

ヒメコバンソウ・・・(姫小判草)  イネ科  Briza minor
ヨーロッパ原産のイネ科植物 別名 スズガヤ

これも、昨日と同様に時間をちょっと巻き戻してもらって、5/15の写真を見て貰おう。場所は近くの休耕田。
まだ、穂が開ききってない感じだが、既にコバンがたくさんだ。え?コバン?・・・そうそう、小判がたくさんぶら下がってるのが見えるだろうか?

himekobanso03nancyは、このヒメコバンソウが大好きで大好きで、初めて見たときからおもしろくて仕方がない。「何これ?」を連発して、きゃ~きゃ~と喜んでしまった。

コバンは花だが、カサカサに乾燥していて、穂を取って耳元で振ると、かさかさとした音がする。
それで、別名スズガヤ・・・つまり、鈴のカヤというわけ。ね?かわいらしいでしょ?

ヒメっていうのは、「小さい」っていう意味で使われるのだが、それではヒメの付かないコバンソウは・・・それは、また明日ご紹介しよう。

これまた、おもしろさでは負けてはいないのである。

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2005年5月30日 (月)

キキョウソウ

キキョウソウ 昨日に引き続き、キキョウソウの話だが、2週間前に時間を巻き戻そう。5/16の写真である。

ミルクたちと家の近所の田んぼ回りを歩いていた際に、小さく土を盛り上げている小山のてっぺんで、初めてキキョウソウと出会った。まだ一番下の、いわゆる「花」が咲いたばかり。

キキョウソウ・・・桔梗草 Specularia perfoliata キキョウ科 キキョウソウ属  日本に自生種は無く、帰化植物である。

さて、キキョウソウは、閉鎖花と言う、地味な「閉じた花」を先に"咲かせる"という。一見つぼみに見えるが、いつまで経っても開かないつぼみだ。
なんでそんなことをするのかというと、先に手っ取り早くつぼみ状態で自家受粉させてしまえば、仮に開花前に草刈りされても、確実に子孫を残せるというわけ。
もっとも、単に「草刈り」向けだけの戦略というわけではなかろう。キキョウソウにはキキョウソウの事情がありそうであるが、キキョウソウの花目立つ紫の花は、その後にのんびりと(?)咲き出すというわけだ。つまり、もう既に自家受粉済み、ほっと一段落して、(かどうかは知らないが、)美しく咲き、他の遺伝子を得て、更に強い子孫を残そうというわけだ。

もちろん、こういう戦略を使う花はキキョウソウだけではなく、スミレやホトケノザも閉鎖花を持つし、つまり、みな苦心しているのである。

ただし、キキョウソウはホトケノザほどには爆発的には群生化しない。1本2本、あちらにまた1本と、ずいぶん控えめに咲いている。

最初見たときは、その花の美しさから園芸種のこぼれ種かと思ったキキョウソウであったが、遠い異国からやって来て根を下ろし、苦心しながら生きながらえてきた見知らぬ女性の肖像が、なぜかだぶって見えるような気がした。

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キキョウソウとヒメコバンソウ

この週末は、よく身体を動かした。
昨日は泳いでからサイクリングしたし、今日は、国指定の湿地まで、これまた自転車で走ってきた。

…こう書くと、まるでプチ・トライアスロンみたいだが、草花や虫たちを追いながら歩くので、たいして距離は走らない。

さて国指定~の話だが、文字通り、国の指定で保護されているのだから、おいそれとは侵入できない。いや、そう厳重というわけではないのだが、密林の中、蔓植物などがぶら下がっているのを見ると、日本のターザンでも登場しそうな雰囲気だ。女子ども+一匹だけでは、薄気味悪くてちょっと入る気がしない。ここは、開催される見学会を待つことにした。

kikyouso-himekobansou中に入れなかったから何も収穫がなかったかと言えば、そんなこともない。
湿地の周囲の一角をぐるっと回っただけだが、ずっと気になっていたお花が、なんとコンビで登場した。キキョウソウヒメコバンソウだ。

どちらも外来種だが、日本に暮らして長いらしい。
今日はさすがに身体がばきばきなので、また明日、このお花たちの紹介をしたいと思う。

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2005年5月26日 (木)

ヤブヘビイチゴの花

yabuhebiichigo03 昨日は、ヤブヘビイチゴの実をお届けしたが、果たして花はどんな感じ…?

…と、ご覧の感じなのだが、この柔らかな黄色い花が、まことにnancyを悩ませてくれた。

何度も書いたのだが、ヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴ、オヘビイチゴ、キジムシロ、キツネノボタン… と、この手の花、似たような葉を持つお花はたくさんある。yabuhebiichigo04

もちろん、一目でわかる御仁もいるだろう。しかしnancyは、まだまだひよっこである。いつかは、ぱっと見てずばずばと花の名を言えるようになりたいが、これも修行が必要なようだ。たくさんの花を見て目を肥やしていかないと、そうそうそんな域にはなれないのである。

さて、今日は、娘が学校の授業の一環で、貴重な「国指定の湿地」の見学に行ってきた。実のところ、前は、車で通り掛かるたびに、「なんでここだけ草がぼうぼうしてるんだろう?」…なんてことを、のほほんと思っていたのである。

これほどの宝ものが、目と鼻の先にあったとは… nancyがこの地に来たのも、何かの縁だと思うのだが、たくさんの見えないリンクを、おぼろげではあるが、なんとなく感じることができたような気がした。

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2005年5月25日 (水)

つやつやのヤブヘビイチゴ

ヤブヘビイチゴ nancyが生まれて初めてヤブヘビイチゴに出会ったのが、昨年12月のことだ。詳しくは、ヤブヘビ…なイチゴ?!へ。
正確に言うと、もっとずっと前に出会っているに違いないから、「認識した」というところか…

あの時ヤブヘビなイチゴを、nancyイチゴと名付けたものの、なかなか出会うことがなかった。
ヘビイチゴの仲間やキンポウゲの仲間は、どれも大変似ていて、判別がむずかしい。実がなっていれば、ど素人のnancyでも見分けが付くのだが、ヘビイチゴよりもヤブヘビイチゴの方が、若干実るのが遅いのだ。

ヤブヘビイチゴ(薮蛇苺)・・・ バラ科 Duchesnea indica
。。。そう。バラ科なのである。リンゴも梨もバラ科なのだが、果たして・・・?ヤブヘビイチゴの実
ヘビイチゴの実は、艶がなくて見た目もカスカスしてて、思い切りまずそうだが、ヤブヘビイチゴの実はつやつやとしている。おまけに、ここのイチゴはまた特別大きいのだ。そして、雨に濡れたせいもあって、特にみずみずしく光っている。

しかし、やっぱりヘビイチゴの実はまずそうなのだ・・・・・・・・・・ん?!・・・まてよ・・・いやいや、もとい、なんだかおいしそうなのである。

娘が、「ねぇ、食べられそうな感じだよ。」と言っては、つんつんしている。「いや、毒はないけど、かすかすしてまずいって言うよ。」とnancy。つんつんが嵩じて「あ、潰れちゃった!」「あららぁ…」・・・
ところが、潰れたヤブヘビイチゴは、かすかすどころか非常にジューシーな感じだ。
重ねて娘が、「匂いもいいよ。」と言うが、やっぱりnancyはこれでも大人である。どうしても、定説が好奇心の邪魔をしてしまった。

結局、匂いや色つやにそそのかされたものの、ヤブヘビイチゴの味見をすることだけは、なんとか思いとどまったのだった。

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2005年5月21日 (土)

ユキノシタ ~兎のような…

5月から、娘のピアノのレッスン時間が変更になり、土曜午前中がピアノとアンサンブル、SSで泳ぐのは午後になった。
そんなわけで、忙しくはなったが、なかなか充実した土曜を送っている。

今日も、泳いだ後だというのに、(それも、娘は200m個人メドレーなのだ!)散歩をねだり、nancyも、更に身体を動かしたくなって、ちょっと遠方まで自転車で走った。

yukinosita01遠方と言っても、車で移動し慣れている身にすれば、「ほんのその辺」である。しかし、坂はきついし、車は横をびゅんびゅん通るし、結構ヘビーな道のりであった。

それでも、遠出しただけの価値はあった。この時期にしては大きなトンボや、ゴージャスな、迫力満点の大きな毛虫なんかにも出会った。
そんな中、道中最後に出会ったのがこのユキノシタの花だ。

ユキノシタ・・・ユキノシタ科  Last modified
不思議なことに、前にご紹介したヒメウツギの木と同じ科である。ちなみにアジサイも一緒。ユキノシタの葉は、ちょっと見、蕗(フキ)みたいな感じで、共通点はあまり見つからないのだが… 葉については、今日撮り損ねたので、また後日ご紹介しよう。

yukinosita02さて、ユキノシタの花には、ずっと会いたいと思っていた。そろそろ咲く頃だ。葉はよく見かけるのだけれど… と思っていたら、思いがけず通った裏道に咲いていた。

おまけに、一輪逆さに咲いている花があって、これ、まるでウサギみたいではないか。

Hallo!」 まるで、バッグズバニーがバタ臭く挨拶してくれたようだった。

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2005年5月20日 (金)

ノアザミ

noazami 最近よく行く、山の麓のビオトープ回りで、ノアザミが美しく咲きだした。
前回行ったときは、まだ蕾ばかりだったのに、季節が移ろうスピードにはいつも驚かされてしまう。

さて、アザミの花を知らないと言う人は、いないだろう。
その花は、先日書いたキツネアザミに比べると、遙かにゴージャスだ。しかし、人を寄せ付けないところがある。それは鋭いトゲだ。獣たちに食べられないように、自分を頑なに守っている。そんなところが、歌謡曲などによく唄われる所以であろう。

ノアザミ・・・キク科 アザミ属 Cirsium japonicum noazami-up

キク科の花、例えばタンポポなどは、舌状花と言われる「花びら1枚が、実は花である」という、集合花であるが、このノアザミはと言うと、実は5枚の花弁 でできた花が、たくさん集まって、頭花を形成しているのである。毎度であるが、これにはびっくりである。是非ともクリックして、小さな5枚の花びらを確認して欲しい。

もう一つおもしろいのが、咲き始めのアザミの花は雄性であって、写真の花はだいぶ開いているが、まだ花粉をたくさん出しているのがわかる。花を虫などが刺激をすると、花粉が押し出されてくるのだという。そうして花粉を全部出し切ってしまうと、今度は雌性花に変わり、5弁花の真ん中の雌しべが伸びて来るというのだ。その頃は、自分の花粉は無いので、確実に別の個体の花粉と受精できる。つまり、誤って自家繁殖しないようになっているのである。

こういう花は他にもあって、強い子孫を後世に残す為の、言わば生きる知恵だ。いつもながら、自然のシステムには驚かされるばかりである。

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2005年5月15日 (日)

キツネアザミ

キツネアザミ 昨日のキツネノボタンに続いて、キツネシリーズ第2弾!
…って、第3弾の予定はずっと先になるが…

今日のお花はキツネアザミ。これは田んぼ脇土手あたりに、少し前から咲きだした花だ。
60cm~と、モデル並みにすらっと背が高く、小顔で、花の色も薄藤色。遠目にもちょっと目立つ存在である。

このキツネアザミ、その名の通り、どう見てもアザミっぽいが、よく見るとちょっとアザミとは違う。葉は柔らかく、アザミの持つ、痛いトゲトゲもない。うん、これはかなり平和的なキツネのようである。

キツネアザミキツネアザミ・・・キク科 キツネアザミ属  Last modified

キク科植物なので、花びらに見える一本一本が、独立した花なのであるが、総苞(キク科植物の、花の根元の部分)から、まるで毛糸で作ったゆるめのポンポンが噴出してるようだ。

ただ、蕾の頃の総苞の大きさからすると、咲いてもなんだか控えめな感じがする。アザミの華やかさと比べて、やっぱり、これぞキツネなのかなぁ。…なんて思ってしまった。
優しげで、nancy的には、結構好きな花である。

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2005年5月13日 (金)

キツネノボタン

kitunenobotan01 春になってから、この手の黄色いお花に悩まされてきた。

ほとんどがキンポウゲ科のお花なのだが、みんなよく似ていて、区別が付きにくいものもある。できれば、きちんと調べてご紹介したいのなのだが、なにせ相手も野に咲く花なので、なかなか難しい。

わからない花があると、すぐに左サイドバーにあるリンク集の、MOCAさんに同定をお願いするのだが、写真が不備だらけなので、さすがのMOCAさんを悩ませてばかりだ。(笑)いつも、すみません。

kitunenobotan02幸い、この写真の花は、そう果が実っていたので、難なく同定して頂けた。名前は、キツネノボタンである。そう果のトゲトゲの先が、ちょいと巻いているのが特徴だ。写真の実は、その巻き方が弱いのだが、茎が無毛なのが判断基準になる。とのこと。お花の名前がわかると、なんとなくほっとする。

キツネノボタン・・・キンポウゲ科 キンポウゲ属 

野の花は、鳥や動物、虫の名を借りたものが多いが、キツネもよく使われて、キツネ・シリーズが出来そうなくらい、たくさんある。

キツネノボタンの、ボタンであるが、kitunenobotan03nancyは、ずっとキツネボタン(釦)なのかと思っていた。実をボタンに見立てたのかと思ったのだ。しかし、実際のネーミングは、葉から付いた。
この葉が牡丹に似てるから、キツネの牡丹というわけ。牡丹と思い、花を楽しみにしていたら、全然違う花が咲いて、「あら、がっかり!キツネが化かしたぞ!」ってところだろうか。

ただ、nancyから見ると、う~ん、言われてみれば、なんとなく牡丹の葉に似てるような…という程度で、やっぱりちくちくの実がならないと、見分けは付きそうもない。

明日は、また違う「キツネの付いた花」をお目に掛けようと思う。

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2005年5月 4日 (水)

夕日に照らされて…

毎年この時期に近付くと、ひどく憂鬱になる。

なぜかと言えば、家庭訪問という一大イベントがあるのだ。普段、あまり身の回りを構わないnancyだが、さすがに娘の先生を門前払いすることもできず、あたふたと片付けることになる。
昨年は、文字通り身動きが取れず、さすがに玄関先でお帰りを願ったのだが、今年はそう言うわけにも行くまい。と言うわけで、覚悟を決めて片づけを始めたのだが、一向に進まない。なぜなら、いまだに「しゃがむ」という姿勢が恐いのと、少し続けると、今でも痛みが出てくるのだ。なので、かばいながらのスローペースになり、そんな調子なので、ちっとも片づかない。なにせ、昨年手つかずであるから、敵は想像を超えているのだ。

娘も、あまり片づけが得意な方ではない。そんな二人が片づけをしていると、おもしろいものや、懐かしいものに出会って、すぐに手が止まってしまう。なんで、低学年の頃のお絵かきが出てくるのかと、我ながら苦笑してしまった。

夕方、窓の外を見て、「ちょっと行こうよ」と、娘が言いだした。見ればまもなく夕焼けだ。「う~ん、30分だけ。」と言って出掛けたけど、30分で済むはずがない。

たんぽぽの綿毛 今日は本当に夕日が美しく、落陽がたんぽぽの綿毛に当たって、きらきらと光っていた。
この光景は、一生に一度しか見れないのである。

感動を心に刻みつけながら家に帰ると、思い切り現実に揺り戻されて、思わずため息が出た。

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2005年5月 2日 (月)

詰草兄弟のラインダンス

ツメクサ2種 昨日書いた、スズメノテッポウ畑回りの土手は、まさに野草天国となっていた。

しかし、この天国も永久には続かない。草刈りという運命が彼らを待っている。翌日には影も形も無くなってしまうかも知れないのだ。しかし、それも必要なことであるし、強い除草剤は困るが、草刈り程度では根絶やしにならない。年が変われば、きっとまた、同じ場所で同じ顔に会えるのである。とはいえ、いつお目当ての花が刈られてしまうかわからないので、いささかハラハラさせられてしまう今日この頃だ。

話は戻るが、これも前に書いた、コメツブツメクサ(米粒詰草)とシロツメクサ(白詰草)が、仲良く同居している風景に出くわした。コメツブツメクサの中に、なぜかシロツメクサが横一列に並び、ラインダンスを踊っているかのように見える。

ツメクサ2種の花 この2種は、マメ科の同じシャジクソウ属に属する、いわゆる兄弟みたいなものだ。花の大きさはこんなに違うが、一つ一つは、同じような可愛らしい蝶形花の集合体になっている。

詰草(ツメクサ)の名前の由来は、江戸時代にオランダからガラス器を運ぶ際、クッション材として乾燥したシロツメクサを詰めてきたので、「詰草」の名が付いたと言う。なるほど、どちらの葉も、クッション性が高く、ふかふかとして気持ちが良いので、ミルクはツメクサの上で転がるのが大好きである。
いつか、ツメクサの草原で、のんびりと寝ころんでみたいと思うのは、nancyばかりではあるまい。

2005.05.03 追記:投稿時はツメクサとカタカナで表記していましたが、別種の爪草(ツメクサ)と間違いやすいので、漢字表記の「詰草」に修正しました。

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2005年5月 1日 (日)

風邪と、スズメノテッポウと…

連休に入る一足前に、娘が風邪を引いた。
毎年、寒暖の差が激しいこの時期になると、娘は決まって風邪を引く。最初は鼻風邪から始まり、たいしたことがないと高を括っていると、次第に咳が出てくる。小学1年の時など、気管支喘息にまでなってしまい、連休中にお医者さんへ走って、吸入をして貰ったことがある。
なにせ、ちょうど緊張が解ける頃である。体調を崩しても無理がない時期なのだ。

nancyは、と言うと、珍しいことに、1年以上も風邪らしい風邪を引かない状態が、続いていた。しかし、学校以外では、四六時中娘がくっついているので、これはうつらない方がおかしい。どうも喉が痛いと思っていたら、GWスタートと同時に、まんまと風邪を引いてしまった。娘は中学校疲れ、nancyはお弁当疲れかもしれない。

さて、今日は雨となったが、一昨日辺りから「降るぞ、降るぞ~」と脅かされ続けてきたようで、ぽつぽつと雨の音がしてきたときには、なんとなく妙に納得して迎えてしまった。それと同時に、ようやく気温も下降気味となったが、なんだか梅雨時のような、お湿り気分である。

スズメノテッポウ畑 写真は昨日撮ったものだが、麦畑と思っていたら、開けてびっくり玉手箱で、見渡す限り野草の宝庫だった。ところどころに背の高く見えるのは麦。あとは、ほとんどが以前紹介したスズメノテッポウである。史前帰化植物という言葉があるが、まさしくスズメノテッポウは、農耕の始まりと共に日本にやって来て、麦と共に生きてきた植物なのだ。

こんな話を娘にしたら、「へぇ、弥生時代から生きてるのかな?昔の人も、(スズメノテッポウの草笛を)ぷ~っと吹いたのかな?」と言った。
…「そうだね、吹いたかもしれないね。」と、答えたnancyの声は、思いっきり鼻声だった。

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2005年4月30日 (土)

宵に咲く花 ~コマツヨイグサ

昨夜の蒸し暑さから、てっきり雨が降ると思われたが、どうやら雨雲は日延べしたらしい。
とはいえ、晴れてはいるものの、風が唸っている。お目当ての花は土手の上だから、今日もあきらめざるを得ない。

しかし、時には運も味方をするらしく、夕方には比較的穏やかになったので、いそいそと自転車を繰り出した。が、撮ろうと思っていた花は、風に散ってしまい、次の蕾が開くのを待つことになる。ちょっと意気消沈して自転車を押して帰る道、ふと柔らかな黄色が目に入った。
コマツヨイグサ
ヘビイチゴの花?…まさか、だんだんと薄暗くなろうとしているのに、この時間に開くはずがない…。いったい何だろう?… 近付いて観察する……え?もしや、マツヨイグサ(待宵草)かな?

nancyは、子どもの頃、待宵草の開花を目撃したことがある。テレビでよく見る、花びらがゆっくりと開くシーンだ。今でも忘れることができないが、子どもの頃見たマツヨイグサは、草丈50cmはあったし、花ももう少し大きかったはず・・・

早速家で調べてみると、コマツヨイグサ(小待宵草)であった。・・・アカバナ科マツヨイグサ属 Oenothera laciniata  マツヨイグサ(待宵草)とは、少し性質が違うようだ。

コマツヨイグサの花 コマツヨイグサは、匍匐性(ほふく性:地を這って成長する)だが、50cmほどには立ち上がることもあるらしい。
また、普通は、花のしぼんだ部分など撮らないものだが、ここにコマツヨイグサの特徴があって、しぼんだ花が赤いのである。(マツヨイグサも、花がしぼむと赤い)
マツヨイグサ(雌待宵草)」は、しぼんでも赤くならないし、地を這いながら咲くこともない。

つまり、花が少し小さめで、匍匐して、しぼんだ花が赤いなら、コマツヨイグサと判断してもよいのである。

ちなみに、今は、竹久夢二が「待宵草」と(わざと?)誤って詩に詠んだ、マツヨイグサ(待宵草)は、あまり見かけることはなくなっているらしい。

さて……、nancyの見た、「花開く待宵草」は、果たしてどの待宵草であったのだろうか…

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2005年4月26日 (火)

今春出会ったスミレ その3

群生するコスミレ これは、一週間ほど前に自宅近くの”秘密の場所”で撮った写真である。
是非クリックして見て欲しい。なぜなら、この紫色が、全部スミレなのだ。nancyは、見た途端、思わず声を上げてしまった。まさにスミレの天国だ。これほどの群生を今まで見たことがなかったので、本当にびっくりしてしまった。

このスミレたちは、コスミレである。2005.03.18 卒業・・・そして… で、娘の卒業式の日に初めて出会ったスミレだ。
その後、nancyの自転車圏内では、最も多く出会うことになった。コスミレ

コスミレ・・・スミレ科 スミレ属 V.japonica 学名からすると、まぎれもなく日本原産のスミレと言うことだろう… ノジスミレなどよりも、一段白っぽい、淡い色合いである。また、名前はコスミレだが、別段小さいというわけではなさそうだ。

概してコスミレは、ふかふかした肥沃な土地よりも、こうした石ころの間や、コンクリートの狭間などを、好んで住処としている。ふかふかした肥沃な土地は気にくわないのか、水はけの良さそうなところ、面白いところでは、墓石の中段に敷き詰められた子砂利の中から顔を出していたりした。
なんとなく、このスミレのきっぱりとした性格が、窺い知れるような気がした。

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2005年4月24日 (日)

今春出会ったスミレ その2

ノジスミレ 昨日に引き続き、スミレの話。

今日のスミレは、ノジスミレ・・・と、思う。
重ねて書くが、nancyにとって、スミレの見分けは難しい。
しかし、これは細長い葉の感じなどや、生息場所などから、なんとなく推測できるのだ。

ノジスミレ
は、最もいろいろな場所で見ることができた。
写真のスミレは、川の土手から少し離れた場所にぽつぽつと咲いていたが、最初に見つけたのはこの株ではなくて、シロツメクサのふかふかしたクッションの中であった。 ノジスミレ 四つ葉のクローバーを探すのは得意じゃないのだが、なんの気無しにシロツメクサの葉を見ていたら、紫色の花びらがチラッとのぞいているのに気が付いた。
(園芸種の)ビオラの種がどこからかやってきて芽吹いたのかな?と思って、よくよく見たら、このスミレだったと言うわけだ。結局四つ葉は見つからなかったが、なんだかものすごく得をしたような気がしたのを覚えている。

※2005/04/25 11:30 一部内容を修正しました。

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2005年4月16日 (土)

カタバミとベニシジミ

カタバミの花 気持ちの良い天気が続いている。
河原に行くと、カタバミの花の黄色が、春の陽によく映えていた。小さいけれど、よく整ったきれいな花だ。園芸種のオキザリスの仲間なのが納得できる。

カタバミ・・・Oxalis corniculata L. カタバミ科 カタバミ属

葉は、「睡眠運動」と言って、夕方になると葉を閉じるので、「方喰」「傍食」などと書く。

カタバミとベニシジミさて、カタバミの回りをベニシジミが飛んでいると思ったら、いつの間にか2匹に増えて花の間を戯れていた。自然とは本当によく出来ているもので、時期さえあっていれば、一匹だけ羽化してしまって困ったりすることは無い。当たり前のようだが、ちゃんと同じ時期に、同じ仲間が揃うようになってるから不思議である。

小さなシジミ蝶が、小さなカタバミの花の蜜を吸う。庭に咲けば嫌われ者のカタバミだが、この小さな世界においては、自然が作り上げたシステムを、しっかりと担って存在しているのがよくわかる。

アカカタバミさて、ずっと前から気になっていた、葉の赤いカタバミも、近くに咲いていた。まるでカタバミが紅葉してしまったように見えるが、葉の大きさも、繁茂の様子も、全てがいくぶん小さい。よく見ると、花びらの根元にも、差し色のように赤が入っている。
図鑑には、アカカタバミという名称しか載っていなかったが、なんとも控えめで、とてもかわいらしかった。

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2005年4月14日 (木)

スズメノテッポウ(雀の鉄砲)

スズメノテッポウ 写真を見て、「あ~!見たことがある!」と、思われる方も多いはず。烏や雀を名に持つ野草は数多いが、この花の名も、スズメノテッポウである。(花?…そうなのだ。これも立派な花である。)

スズメノテッポウ(雀の鉄砲) ・・・イネ科 A.aiqualis 英名は、キツネの尾の意味でFoxtailと言う。

2005.03.21に書いた、スズメノヤリはイグサ科であるから、遠い親戚関係にもないが、あちらは大名行列の毛槍、こちらは可愛い鉄砲が草から生えているといった風体。

さて、nancyが小学生の頃、このスズメノテッポウの花穂を蟻の巣に突っ込む遊び?があった。
誰かが、「これって、蟻が釣れるんだよ!」と言ったとかで流行りだし、蟻の巣穴とスズメノテッポウが揃ったら、誰もがなんとなく突っ込んでいた。
ただ花を突っ込むだけで、特別何をするわけでもなく、しばらく待って何も釣れないので、「な~んだ、釣れないや…」と言うことになるのだが、昔の子どもたちは相当暇だったので、案外そんなことすら面白かった。果たして蟻が釣れたらどうしたのだろうかと、ちょっぴり心配にもなるのだが、そんな間抜けな蟻も居なかったらしく、蟻が釣れすぎて困った話も聞かない。

余談だが、手にした図鑑によると、花穂を引っこ抜いた残りの草鞘が、ピーピー鳴る笛になるのだという。そのため、別名ピーピー草なんて呼ばれることもあるそうなのだ。
なんだ!そうだったのか!?…今頃になって由緒正しい遊び方を知ったようで、子どもの頃のnancyたちが、とんでもなくオマヌケに思えた。
よし、この週末にでも、娘をいざなって吹いてみようかな?こういう場合は、子どもが隣にいないと、さまにならない。

話は飛ぶが、この写真を撮っていたとき、近くで「ど~ん!どん!どん!」という大きな音がした。
なんと田んぼ道の交差点で、車が出会い頭に衝突して、一台が水のまだ入らない田んぼに、一回転して転落したのである。
nancyは、曇天の為なかなかピントが合わなかったこともあるし、”スズメ追い”の仕掛けの音かと思って、そのまま頭も上げなかったのだが、最初のど~ん!で思わず振り向いた娘が、「車が落ちてったよ!」と言うので、慌てて見に行った。
一回転して田んぼに落ちるなんて、相当な衝撃と思われたが、幸い、双方とも大きな怪我もなさそうで、心からほっとした。

以来、スズメノテッポウを見るたびに、「くれぐれも気をつけなくては…」と、身の引き締まる思いで居る。

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2005年4月11日 (月)

シロツメクサ (白詰草)

シロツメクサの花 昨日に引き続き、シロツメクサの話。
シロツメクサ・・・(白詰草) マメ科 シャジクソウ属

この花については、まったく見たことがないという人は少ないだろう。

四つ葉のクローバーでも有名であるし、花茎がすっと長いので、昨日ミルクがかぶった花冠や、首飾りを作って遊んだ人も多いと思う。

小学校の遠足などで、この花に触れた思い出があるが、どうしても子どもたちで花の取り合いになってしまい、限られた花では、小さなかんむりを作ることも出来なかった。
だから、いつか、お花畑で思いっきり花を摘んで、すてきな首飾りを作ってみたいと思っていた。なので、nancyにとって、シロツメクサは、ちょっぴり切ない思い出に繋がっている。

現在、田園地帯に暮らす娘にとっては、それほど珍しい花ではないシロツメクサ
しかし、子どもたちは首飾りの作り方も知らない。この辺りに、子ども文化の崩壊を感じるのは、nancyだけであろうか…

さて、ピンク混じりの花 シロツメクサは、文字通り白花だけだと思っていたのだが、「かんむり」を作っていて、ほんのりとピンクの入った花が混じっているのに気が付いた。花摘み係の娘が指差す先には、確かにピンク混じりのシロツメクサの株があった。

葉の色も幾分明るく、白花の株とは様子が違う。家に帰ってinetや図鑑で見てみたが、どうやら単なる色変わりで、違う種類では無いらしい。

ところどころにピンクの花が入ったかんむりは、今日になって少ししおれてしまったが、数日の間は娘の宝ものになりそうである。

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2005年4月10日 (日)

花のかんむり

昨日と打って変わって、朝から生憎の曇り空だ。それでも、雨が降るまでにと、近くの桜を見に行った。
土曜には、桜祭りと称してイベントが開催されたらしい。桜にはいささか不似合いなちょうちんが、ずらりとぶら下がっていた。

帰り際、いつもと違う田んぼ脇を通ったら、土手にシロツメクサ(白詰草)がこんもりと咲いているのを見た娘が、「(前にnancyが話したことのある)花の首飾りを作って。」と、ねだった。
しかし、ざっと見渡したところ、首飾りを作るには、いかんせん花の量が足りない。まだ咲きだして間もないのだ。
すると、「じゃ、かんむりを作って。」と言うので、「作り方を覚えてるかな?」と言いつつ、編み出した。
いくら昔でも、東京ではシロツメクサが咲いている場所は少なかったから、そんなに何回も作ったことはないが、簡単だし、手は覚えているものである。
一本一本、シロツメクサを摘んでは継ぎ足していく。
しかし、作っているさなかに小雨が降り出してしまい、かんむりは、ちょうどミルクにぴったりのサイズになった。

花のかんむりを乗せたミルク

早速できあがった花のかんむりをかぶせられたミルクは、相当迷惑そうだったが、それでも、喜ぶ娘の顔を見ながらじっと我慢しているけなげさは、何とも言えなかった。

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2005年4月 4日 (月)

カラスノエンドウ ~ ピーピー豆

カラスノエンドウの花昨日、カラスノエンドウの話に触れたが、夢の中で「私の写真を貼ってくれないの?!」とさみしそうだったので、いつもより少し大きめの一枚を持ってきた。

カラスノエンドウ・・・(烏野豌豆) Vicia angustifolia var.segetalis マメ科 ソラマメ属

あぜ道や空き地など、カラスノエンドウは繁殖力が強いらしく、至る所で繁茂しているが、さすがに吹きさらしの田んぼの畦では、咲くのはまだのようだ。
しかし、写真の花が咲いている場所は、暖かい東南角地!なので、一面満開に咲き誇っているというわけだ。

カラスノエンドウはマメ科なので、花の後は小さなサヤの中に豆がなる。しかし残念ながら食べられない。
その代わりと言っては何だが、そのサヤを使って笛ができる。草笛ならぬ、豆笛か…?
娘が保育園児の頃、ピーピー豆と呼んでいた。娘はうまく音を出していたが、nancyは鳴らせなかった。

今年の花が終わって豆が出来たら、是非再チャレンジしてみたいと思っている。

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2005年4月 2日 (土)

コメツブツメクサ(米粒詰草)

コメツブツメクサ全体像近所に、西風の当たらない、南に面した小さな空き地がある。
そこに咲く花たちは、ひと月ほど季節を先取りしたようで、今が満開の花盛りである。
先日、リンクさせて頂いてるMOCAさんのサイトに、カラスノエンドウを貼らせて貰ったところ、あんまり早いので驚かれたほどだ。
その、楽園のような空き地から、ほとんど押し出された様相の、コメツブツメクサを見つけた。

コメツブツメクサ・・・(米粒詰草)Trifolium dubium マメ科 シャジクソウ属 四つ葉のクローバーで有名な、シロツメクサの仲間だ。

コメツブツメクサ 花のアップコメツブと名が付くほどだから、花は本当に小さくて、8ミリほど。蝶のような形の花が、ボール状に集まって一つの花を形成している。

空き地一面に繁茂しているカラスノエンドウが強くて、アスファルトの際に追いやられてしまったのか、それとも、コメツブツメクサの方が新参で、これから勢力を伸ばそうと虎視眈々としているのか・・・
…なんて、花たちは、ただ無心に咲いているにちがいない。(笑)

さて、コメツブツメクサとは、なんとも舌を噛みそうな名前である。早速、娘と早口言葉ゲームにいそしんだ。(笑)

試しに3回唱えて欲しい。・・・明日はきっと良いことがあるよ。

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2005年4月 1日 (金)

春の野原…ナズナたち

野に咲くナズナたち2005.03.05に書いた、ナズナの花のその後…

あの時はまだなかった、三味線のバチ(種子)が立派に実っている。

こんなにも豊かに育って、皆で風になびく。

ぺんぺんと、心に響かせ春に咲く。

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2005年3月31日 (木)

ヤブタビラコとお客さん

ヤブタビラコ田んぼのあぜ道を歩くのは楽しい。キュウリグサを見つけたときもそうだったが、いとおしいものとの出会いには、心躍る。

さて、みな同じように見える田んぼの畦にも個性がある。日当たり、風の当たり方、なにより田んぼの持ち主によっても、微妙に違うのである。これも、この春のおもしろい発見だった。
キュウリグサを見つけた畦は、早速nancyの「お気に入り」に入り、今回も新たな出会いをもたらしてくれた。

注意深く、一歩、また一歩。…「あっ!コオニタビラコ(子鬼田平子)だ!」早速カメラを向ける。やったぁ!この春の一番花だ!
早速家に戻ってモニターを見ながら、野草図鑑を広げる・・・

話は飛ぶが、コオニタビラコとは、実は春の七草の中の、ホトケノザである。そう。いわゆるよく見る「ホトケノザ」とは大違いなのだ。

・・・しかし、先ほどこの記事を書くために、あらためて図鑑の写真と見比べてみると、これはコオニタビラコではなく、ヤブタビラコであることがわかった。へぇ、違うんだ・・・
ヤブタビラコ  (藪田平子) Lapsana humilis (Thunb.) Makino (キク科 ヤブタビラコ属)

ヤブタビラコは、コオニタビラコより花びらの枚数が多い。(正確に言うと、花びら一枚一枚が、一つの花である…これを舌状花と呼ぶ)また、花のサイズも8mmくらいと、若干小さい。ふ~ん・・・ いろいろあるものだ。

さてさて、PCのモニターを見て、もう一つ気が付いたことがあった。花の下の方に、一匹の虫が写っているのだ。
虫が嫌いでない人は、是非写真をクリックして見て欲しい。もうちょっとアップが見たい方は、こちら…
この虫は、フタスジヒメハムシという、全長3mm程度の、見た目かわいいハムシである。しかしこの虫、こんなに小さいのに、大豆などに食害をもたらす、とんでもない嫌われ者らしく、検索してみると、あるわあるわ、害虫駆除のサイトだらけであった。とんでもない有名人である。さしずめ悪漢、お尋ね者と言ったところだろうか・・・

フタスジヒメハムシは、農家にとっては招かれざる客かもしれないが、時はまだ春。駆除される危険も今はないだろうか。
写真の中の小さなお客さんは、春の陽を浴びて、のんびりと食事をしているように見えた。

※フタスジヒメハムシについては、昆虫ブログ むし探検広場の園長さんに同定して頂きました。ありがとうございました。

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2005年3月26日 (土)

キュウリグサ

キュウリグサの花ここのところ、田んぼのあぜ道に足繁く通っていたのは、土筆を穫る為ではなく、この小さな恋人に会う為だった。一週間ほど前、キュウリグサの一番花を見つけたのである。

キュウリグサとは、忘れな草にそっくりな、2mmほどの可憐な花を咲かせる野草だ。葉を揉むと胡瓜みたいな匂いがするらしいが、あまりに花が可愛らしいので、いつも匂いをかぐのを忘れてしまう。

10年ほど前、「忘れな草」の株を頂いて育てたことがあるのだが、その数年後、道ばたで偶然キュウリグサを見かけたときも、野生化した「忘れな草」なのだと思っていた。実際には、属も花の大きさも違い、一斉に咲いてくれないみたいだから、やっぱりキュウリグサはキュウリグサなのである。

2mmくらいのブルーの花が、他の草に紛れてきらりと光っている。その横からスギナの子が顔を出す。
写真のキュウリグサは、一番花が咲いたばかりでまだまだ株の背丈も低い。ロゼット葉の赤みが、冬の厳しい寒さを物語っている。

キュウリグサの花の咲き方は少し変わっていて、つぼみのうちは「サソリのしっぽ」状に花序をくるりと巻いている。一つ花が開くごとに、しっぽがだんだんとほどけてくる次第。まわりが暖かくなるのとと共に、大きく伸びをしているように見える。

一つ摘んでよく見ようと思ったのだが、とにかく小さな花なので虫眼鏡が欲しくなった。
え?だれ?!老眼だなんて言うのは!

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2005年3月17日 (木)

ふきのとう(蕗の薹)

ふきのとう季節はずれの寒さから、季節はずれの暖かさへ・・・一足飛びに冬から春まっただ中にタイムスリップした今日、久し振りにサイクリングを楽しんだ。
とはいえ、病み上がりの娘は明後日に卒業式を控えているので、コースは相当短くする。

一気に春爛漫である。今この時だけを待っていたかのように、花の香りが漂う。
裏道にコースを移して、道ばたの植物たちを見ながらゆっくり走る。すると・・・「あ!」。。。
あれは、なんだろう?・・・一度通り過ぎてから、なんだか見慣れぬものがあったと、少し後ろに辿ると・・・

「あ!ふきのとうだ!」

そうそう!これがフキノトウ!・・・・
まわりの見慣れた草花とは完全に一線を画した姿で、たった一つ、凛と「そこ」に存在している。

実のところnancyは、こんなにじっくりと自然のフキノトウを見たことがない。なんと若々しさに溢れていることか。
食べる=穫るなんてとんでもなく、ただただ眺め鑑賞し、今日出合えた幸せを噛みしめて、そっとその場を後にした。

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2005年3月 5日 (土)

ナズナの花

ナズナの花この花を見たとき、いったい何だろうと、少しばかり迷った。

アブラナ科の花はよく似ている。花だけ見ると、タネツケバナともそっくりだ。摘んできて比べたが、娘が「これはナズナだよ」と言った。
そうだよね、ぺんぺん草だ。まだぺんぺんと言われる部分は出来ていないから、ナズナに見えなかったのだ。一つ一つの花が結実すると、更に上に向かって伸びながら咲いていく花なのだ。

ナズナは、誰もが小さい頃遊んだ花ではないだろうか?果実(種)の部分を下に向かって引くと、すーっと筋が切れずに残る。種がぶらぶらとぶら下がった状態にして耳元で振ると、しゃかしゃかと音がする。
この音がぺんぺんと聞こえるからぺんぺん草なのかと思っていたら、そうではなくて、種の形が三味線のバチに似ているからだという。

娘の指の先に、なつかしいナズナの音が響く。

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2005年2月18日 (金)

小さな踊り子 [ヒメオドリコソウ]その2

全国的に冷たい雨が降った。風も冷たく、しだいに気温が下がってくる。ひと雨ごとに春が来るのかと思ったら、そうは問屋が卸さないようだ。

野に咲く踊り子 ヒメオドリコソウさて、雨にもめげず、昨日に引き続きヒメオドリコソウの話。
昨日貼った写真を撮ったあと、なんとなくヒメオドリコソウを探して歩くようになっていた。それほど珍しい草花ではないが、近くの田んぼ際でこの踊り子を発見した時には、密かな恋人現るといった気分になった。南に面した用水路の土手に、すっと立ち上がった姿は、まさに野に咲く踊り子といった風情だ。

ところが、撮影場所の斜面が急だったので、撮影に夢中になって後ずさるnancyに、娘が慌てて「落ちるよ!」と声を掛けたという顛末つきであった。(笑)

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2005年2月17日 (木)

小さな踊り子 [ヒメオドリコソウ]

ヒメドリコソウ野の草花に興味を持つようになったのは昨年の秋からだから、まだほんの数ヶ月である。今まで当たり前のように通り過ぎてきた風景の中に、こんなにも豊かな世界があったのかと、驚くばかりだ。
今日と明日は、小さな踊り子、ヒメオドリコソウを紹介したい。

ヒメドリコソウ [姫踊り子草] シソ科オドリコソウ属

ヒメオドリコソウは、実に可愛らしい花である。オドリコソウよりも小さいから「姫」が付いているのか、全体に赤みがかった姿から「姫」なのか…。背丈は10cmほどで、他の草花などに混在しながら、実に表情豊かに主張している。
赤紫色の葉から覗く、花の一つ一つが愛らしい。

※05/02/18 タイトル変更しました。

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2005年2月 7日 (月)

春遠からじ…

桜並木河原の散歩道を歩いていて、ふと気が付いた。
「あ、これは、桜の木だ…」
かなり気が早いが、満開の桜を想像してみる。春にはたくさんの人が花見に訪れるのだろうか。
今はじっと堪えて、来たる春の為に、準備をしている時間なのだろう。

桜の芽

芽の様子はこんな感じ。寒いけれど、着実に芽は育っている。
明日を待つ子どもたちの姿を見るようで、なんとなく心に春がともった。

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2005年2月 3日 (木)

大切な一日…

たんぽぽの綿毛今朝の空気は、一段ときりりとしていた。
道路の雪は跡形もないが、道ばたのそこここに残った雪が、冷たく凍りついている。
たんぽぽの綿毛に、取り残された雪の粒がきらりと光った。

※ぜひ原寸表示で綿毛を見て下さいね。

誕生日おめでとう!
今日2月3日は…
娘の誕生日!

12才になったね。
本当におめでとう!

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2005年1月18日 (火)

猫じゃらし?犬じゃらし?

コツブキンエノコロいわゆる雑草という植物たちに目を向けるようになると、その種類の豊富さに圧倒される。
例えば、今までなんとなく「黄色い花」とだけ認識していた花々も、一つ一つ、なんとたくさんの名前があることか・・・

さて、ミルクを連れて花の写真を撮っていると、ちょっと困ることがある。犬は大変好奇心旺盛であり、飼い主が何かに意識を集中させていると、「なに、なに~?」と、すぐに鼻を突っ込んでくる。ミルクも例外ではなく、こちらが慎重にカメラを向けていると、すっ飛んできて真ん中に陣取り、自分も仲間に入ったつもりになっている。
写真の花を撮った時も、興味深そうに観察しに来た。これはいわゆる猫じゃらし、「エノコロ」の仲間なのだが、ミルクの鼻と比べてみても、ずいぶんと小さいことがわかる。花穂の部分が2cm程度の、本当にかわいい猫じゃらしである。犬がじゃれているから、犬じゃらしか・・・

この花、実はずっと名前がわからなくて困っていたが、「Photo salon MOCA」という野草写真サイトを開かれているMOCAさんに同定して頂いたところ、「エノコロ属 コツブキンエノコロ」と思われる、とのことだった。
名前がわかると、余計に愛着が湧いてくる。年明けて再度コツブキンエノコロに会いに行ったところ、既に枯れて結実していた。この実が落ちて芽生え、また新たな花が咲く。厖大な時間の流れの中で、小さな猫じゃらしは夢の中でミルクと戯れていた。

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2005年1月15日 (土)

久しぶりに…

冷え込みも緩み、暖かい朝を迎えた。空を見ればどんより曇りだ。
土曜の午前中は「まったりひと泳ぎ」だが、まずは100mほどをストレッチしながら踵(かかと)やつま先で歩いた。踵で歩くと、ハムストリングス(大腿部裏あたりの筋肉総称)が伸びるので、座骨神経痛の人にはとてもgoodだそうだ。
さて泳ぎの方。先週はフリー(クロール)が50mでへばってしまう状態になったが、ここはあまり深く考えずに、気楽に歩くように泳いでみた。普通、競泳のフリーは、(乱暴に言えば)1本の線上を泳ぐと言うのだが、それをあえて2本線上を歩く気持ちで泳ぐのだ。すると、速さは出ないが、身体が安定して楽に泳げるようになる。
効果の程はと言うと、前回の50m病が嘘のよう、のっけの1本目から100m楽に泳げたのだから、不思議である。ところがすぐに欲が出て、プル(手のかき)やキックがどうの、と考えたりするものだから、とたんにへばる泳ぎ方になる。
逆に言うと、鍛錬が目的なら、やっぱりスイミング・スクールで教えて貰うとおりに泳ぐべきだし、まじめにビート板でバタ足を何本もやるべきなのだ。nancyの今の段階は、とにかく焦らずぼちぼちと、少しずつ元の泳力に戻すことだから、今日ものんびりと500mを泳いで、気持ちよくクラブを後にした。
カゼクサ…うまく見れないかも… クリックしてね午後にはぱらぱらと雨が降り出したが、なんだかとても暖かいので、河原に行って30分ほどぶらぶらと歩く。さすがに天候不良で写真がうまく撮れなかったので、今日はハサミを持って行って植物採集をすることにした。もちろん、取ったのは嫌われ者の雑草ばかりなのでご安心あれ。
写真はカゼクサ(風草)。イネ科の植物だが、細くて華奢な風体が、ススキと共に河原によく似合う。既に自然のドライフラワーになっていた。その名の通り、いつもそよそよと風に揺れていて、写真を撮ろうとしてもなかなか上手い具合に撮れず、秋には悔しい思いをさせられた。案の定、持ってきて室内で撮ってもうまく撮れない。いろいろな場所で撮って、ようやくましになったのがこの写真なのだ。(涙!) これは要再チャレンジである。絶対にリベンジしなくっちゃ!

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2005年1月 3日 (月)

散歩にて

今日の気分は自宅周辺探索。ぶらぶらと田んぼのあぜ道などを通って歩く。
タンポポふと見ると、タンポポがロゼット(※)のまま、短い茎に大きな綿毛を付けている。まるで子どもが描く絵のようなアンバランスさが可愛らしい。トウカイタンポポか、カンサイタンポポか…どちらだろう?
※ロゼット・・・越冬の為、地面に張り付いて過ごす状態

シロバナタンポポこちらはシロバナタンポポ。関西圏でタンポポと言うとこれらしい。生まれも育ちも東京のnancyは、こちら(東海地方)に来てはじめて出会った。関東では、「タンポポは黄色」というのが常識だが、「タンポポは白」も、ありなのだ。地方によって常識が常識でなくなる好例かも。

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2004年12月19日 (日)

ヤブヘビ…なイチゴ?!

ヤブヘビイチゴ広い河原でたった一つ、赤い実がなっていた。
ヘビイチゴだ。
いつもの山では「フユイチゴ」がたくさんなっていて、これはなかなかおいしいが、「ヘビイチゴ」は、毒こそないがまずくて食べられない(そうだ)。さすがにおいしそうではない。
ヘビイチゴか… なつかしい響きである。小学校の通学途中で、「食べたら死ぬ!」とかなんとか言って、脅かしあったのを思い出す。しかし、まてよ…。この実はどう見ても艶がある。ヘビイチゴの実には、艶はないはずなのだ。家で確認をしてみて少しばかり驚いた。その名も、「ヤブヘビイチゴ」とな。
え!?ヤブヘビ・・・なイチゴ?! いや、ヤブ+ヘビイチゴ=ヤブヘビイチゴなのだろうが、なんだかおかしな名前である。草花の本を見ていると、なんだか花がかわいそうになってくる名前もあるが、これまたもう少し考えてあげたいような命名である。

やぶへび・・・余計なことをしてかえって悪い結果になること
                            (goo辞書より抜粋)
いっそ、「nancyイチゴ」と名付けたい。苦笑

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