« 葉を残しているフウ | トップページ | スズカカンアオイを辿って その2 »

2007年2月13日 (火)

スズカカンアオイを辿って その1

寒くなったら会いに行こう…

ふと思い出したフレーズだった。誓ったのは昨年の5月。
でも、いったい誰に会いに行くんだっけ?…

最近とみに記憶障害激しき(?)nancyの頭の中をまさぐると、かすかに見えてきた濃緑色の葉っぱ。それは、肉厚で斑が入っていて…
ここまで来てようやく会いに行く相手がわかったnancyは、「山に行こう!」と、娘に宣言した。

…と、ここまで書いていたのは1月終わりのことである。
ああ、なんと時間の経つのは速いものだろうか…(涙)

スズカカンアオイ・・・(鈴鹿寒葵)ウマノスズクサ科 カンアオイ属 Asarum kooyanum Makino var. brachypodion 分布:岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀 ギフチョウの食草として知られる

スズカカンアオイ_01

先にも書いたがスズカカンアオイと初めて会ったのは、昨年の5月。
季節はずれの暑さの中でだった。
美しく斑が入った厚みのある葉は、艶があり瑞々しくも深い緑色。
「あ…アオイ?」
"アオイ"と出てきただけまだましで、当時nancyには「アオイ=葵の御紋」くらいしか知識が無かった。
※「葵の御紋」のアオイは、フタバアオイ Asarum caulescensである。

実はこれはスズカカンアオイとしてはかなり立派な株らしく、これ以上大きな株はいまだ目にしていない。
だからこそ、特別意識もしないで歩いていたnancyの目を惹いたのだろう。

自宅に帰って早速図鑑で調べるが、「はて?」と思った。
カンアオイは葉の変異が多く、とても斑の入り方だけでは同定できないらしいのだが、どのカンアオイも、非常に分布範囲が狭いのである。
お陰でこのカンアオイは岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀に分布するスズカカンアオイであろうと同定された訳なのだが、この分布の狭さは何によるものか?

多くの植物は、より広くより遠くへと己が遺伝子を拡散させることを企てていると思うのだが、彼らカンアオイに関しては、どうもそれが当てはまりそうもない。
「寒葵」と言うくらいだから、カンアオイの花の多くは寒い冬に咲くのだが、当たり前だがこの時期は、媒介してくれる虫たちは少ない。
おまけにその花はひっそりと土や枯れ葉に埋もれて咲くのである。

今まで恥ずかしがり屋の花には幾度と無く会ったが、カンアオイはそれを通り越し、敢えて隠れて咲くのであるから、これはまったくもって一般常識の範疇を越えているのである。

スズカカンアオイの花後 さて、再び昨年5月に戻ろう。
もう一度スズカカンアオイに会いに行き、どきどきしながら葉をかき分け、落ち葉や土を指でそっと払うと、既に結実したあとの花が姿を現した。
これが初めて見るカンアオイの花、正確には「花後の姿」である。

まるで親鳥の羽根に大切に守られた巣の中の雛のようだ。
そして思った。是非とも咲いたばかりの花を見てみたい。

図鑑によると花期は3~5月とあったが、この暖冬の影響で早まることも考えられる。
また、インターネットで調べると10~2月とも、1~4月ともある。
う~ん、いったいいつなんだ…
ともかく、善は急げ!とばかりに山へ繰り出したのは、1月21日のことだった。

|

« 葉を残しているフウ | トップページ | スズカカンアオイを辿って その2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15412/13641774

この記事へのトラックバック一覧です: スズカカンアオイを辿って その1:

« 葉を残しているフウ | トップページ | スズカカンアオイを辿って その2 »