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2006年9月10日 (日)

タマガヤツリ (玉蚊帳吊)

9月に入ってから、なかなか落ち着いた日々を送れなかった。
娘も同様で、月初めのピアノコンクールに始まり、昨日は中学の体育祭、来週には実力テスト、月末には中間テスト。
カレンダーを見ただけでも、9月はあっという間に走り去りそうである。

さて、梅雨よりひどいくらいの蒸し暑さ、「ちょっとだけでいいから山に行きたい!」と、半ば衝動的に支度をして、「いざ!」と思ったら、いきなりバタバタ…と大きな音を立てて雨が降ってきた。
それだけならまだしも、次はどどど~~ん!と雷の落ちる音。
もうがっくりである。
しばらくして雨のやむのを待って、せめて散歩へと繰り出した。
雨の後には風が吹き、若干涼しくなった。今夜には秋が戻ってくるかも知れない。
東の空には時折稲妻が見えるが、頭上の空は明るかった。

Road0609 この道の先に見えるのは、ママコノシリヌグイの咲く、短いが斜度のきつい坂道だ。
その坂を自転車でびゅ~んと勢いよく降りて、だらだらだら…と自然に止まった辺りに休耕田がある。
農家の方には恐縮だが、そこはもう、歓声を上げるほどの野草の天国なのだ。

タマガヤツリ そこで見つけたのがタマガヤツリだった。

タマガヤツリ・・・(玉蚊帳吊) カヤツリグサ科 カヤツリグサ属 Cyperus difformis 田の畦や溝などにごくふつうに生える草丈15~40cmの多年草 花期:8~10月 分布:日本全土

タマガヤツリ 最初見たとき、「あらま、大きな「ヒメクグ」ねぇ~」と思った。
※「ヒメクグ」とは、タマガヤツリと同じカヤツリグサ科に属する、ひっそりとした小さくてかわいらしい多年草である。

どちらも球形の花穂を付けるのでよく似ているが、ヒメクグはヒメと付くだけあって全体的に小さく、花穂はたいてい1個しか付けない。(時に2~3個付けるときもある)
それに対し、タマガヤツリは写真を見ての通り、なかなかにぎやかそうである。
…と、ここまで書くと、是非ともヒメクグの写真を比較に貼りたいところなのだが、どういうわけだか手持ちになかなか見つからない。
ということで、ヒメクグについては後日エントリーしてから、リンクを張るようにしたい。(苦笑)

タマガヤツリの花 タマガヤツリの花穂の様子だが、まず茎の先に葉と同形のが2~3個あり、その間から1~6個の枝が出る。
(文章だとちょっとわかりにくいが、苞とは、上の写真で見ると、花穂を中心に長く伸びて見える葉状のものである。)
その花序の「枝」の先に、ボール状の花穂がつくのだが、この枝の有無もタマガヤツリを見分けるポイントとなる。

タマガヤツリの花 花穂のアップ。
なんだか魚卵のようにも見える。
ちょうどモニターで大アップしているところに娘がやってきて、「気持ちわる~~い」と逃げていった。(笑)
…と、いつも通り話が飛びつつ、花穂に戻るが…

タマガヤツリの花穂は、小穂が多数集まって球状を成しているのがわかる。
小穂は長さ0.3~1cmの扁平な線形で、更に一つ一つの小穂には10~20個の小花が2列に並んでついている。

タマガヤツリの花 その小花には花弁は無く、倒卵形で黒褐色の鱗片があり、柱頭(雌しべの先端。受粉を行う場所)は3個ある。
鱗片…つぼみを包み保護する鱗状のもの
ちらちらと見える白いものはではないかと思うのだが、FZ5ではこれ以上の拡大は難しいようだった。

…と、今回はミクロへ、ミクロへ、と追ってみたが、タマガヤツリは、そのままもっとミクロな世界に飛び込んでみたくなるような花であった。

さて、カヤツリグサ科と言えば、茎が中実(中が空洞でない)で、3稜形。多くは茎の断面が3角形で、それを2人で縦に割くとなぜか4角形になる。子どもの頃に遊んだ人も多いはず。
遠い日に遊んだ手持ち花火を見るような、ちょっと懐かしさを感じる草たちなのである。

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コメント

nancyさん、今晩は。
タマガヤツリとヒメクグとごっちゃにしていました。
しかも二つともカヤツリグサという名前がインプットされていました。
きっと子どもの頃間そう覚えてしまったものだと思います。
このレポート(こんな言い方でごめんなさい)なかなか面白いです。
内容はけっこう専門的で難しいけど、画像を見ながら文章を読み進んでいけば
何とか理解できます。
画像の大きさの変化もとても面白かったです。
お忙しそうだからちょくちょくの更新は無理そうですね。
気長に次回を楽しみに待っています。

投稿: asitano_kaze | 2006年9月11日 (月) 23:45

asitano_kazeさん、こんにちは。
やっぱりヒメクグと一緒になってましたか。
安心しました。(笑)

カヤツリグサの仲間って、どこか子どもの頃の思い出とリンクしてますよね。
左のちょび(BBS)に書いたとおり、調べたり考えたりしているうちに、気が付くと花期を逸しちゃんですよねぇ。(汗)
この記事も、何日から書いていたのだか、改めてもう一度写真を撮りに行きましたもの。
刈られて無くて良かったです(笑)

投稿: nancy | 2006年9月11日 (月) 23:59

きょう、nancyが坂にテストされたみたい…

投稿: BlogPetのれぃれぃ | 2006年9月19日 (火) 13:05

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