« オニユリの咲く頃 …その2 | トップページ | そうめんかぼちゃ »

2006年8月 6日 (日)

山へ …アキノタムラソウ

アキノタムラソウ 久しぶりに山へ行った。

今はちょうどお花の端境期で、7月に咲いた花たちは種子を充実させるために一休み、これから咲くお花は咲きそろうまで準備中…といった具合。
なんだか、レストラン街でランチタイムを外してしまった様な気分にも似て、ちょっぴり残念である。

しかしそんな中、元気に目立っていたのが道端に咲くアキノタムラソウだった。

アキノタムラソウ・・・(秋の田村草) シソ科 アキギリ属 Salvia japonica 山野の道ばたなどに普通に見られる草丈20~50cmの2年草 花期:7~11月 分布:本・四・九・沖

アキノタムラソウの花 秋の…とは言っても、アキノタムラソウの花期は7月半ばから11月始めと非常に長い。
昨年エントリーしたのは10月だったが、今の時期(盛夏)の株の方が大きいように思うので、秋と言うよりは夏の花なのかもしれない。
昨年のエントリー⇒2005.10. 01. アキノタムラソウ (秋の田村草)

アキノタムラソウの花は背が高い。
葉の上部から花穂がすっくと立ち上がり、1~1.3cmほどの唇形花を数段輪生させる。
花は下の段から順に咲いていくのだが、上の方のつぼみたち、まるでくるくる回りながら上下する遊園地の遊具のように見える。

アキノタムラソウの花開花した花たちも、各段によってその表情が違っている。

まずは開花したばかりの花をご紹介。
アキノタムラソウの茎や葉には腺毛が多いが、花冠のまわりにも白い毛が多い。
また、(花粉の詰まった器官)は、咲き始めの頃は上唇に沿って伸びている。(花の上の方に茶色くぽつんと見えるのが。)

アキノタムラソウ花糸(葯を支える柄)は、実際には退化して下唇に隠れており、2本の花糸のように見えているのは、葯隔(二分されているの結合部分のこと)と呼ばれる器官だ。
ちなみに、ここの構造の違いが、近似種である「ナツノタムラソウ(夏の田村草)」との大きな相違点である。

アキノタムラソウの花次に、もう少し開花が進んだ花で見てみよう。
右の写真では上の方にあったがうなだれたように下がってきているのがわかる。
これは既に葯が花粉を放出し終わった状態であり、こうなってから初めて雌しべの柱頭が2裂に開く。
右の写真中、外側の花に、2裂した柱頭が覗いているのが見える。

これこそが同花受粉を防ぐ為のシステムである。
要するに花粉が放出されている間は、たとえ虫が入り込んで花粉が付いたとしても、雌しべは受精しないようになっているのだ。

アキノタムラソウの葉 さて、花穂ばかり目立つアキノタムラソウだが、葉っぱの姿がこちら。
対生で3~7個の小葉からなる奇数羽状複葉である。
写真右の方に花穂の基が見えるが、葉の位置自体は低いため、花期でなければアキノタムラソウが人目を惹くことはないだろう。

花後の姿葉は対生、花は輪生と、律儀に居住まいを正した雰囲気のアキノタムラソウの学名は、Salvia japonicaである。

これはすなわち日本のサルビアという意味であり、アキノタムラソウの花後の姿を見て、「う~ん、やっぱりシソ科。刺身に添えられた薬味にそっくり!」と思ってしまったnancyは、「もう少しロマンティックに生きなければ…」と反省した次第である。

|

« オニユリの咲く頃 …その2 | トップページ | そうめんかぼちゃ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15412/11301850

この記事へのトラックバック一覧です: 山へ …アキノタムラソウ :

« オニユリの咲く頃 …その2 | トップページ | そうめんかぼちゃ »