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2006年7月20日 (木)

フジイバラ 小さな株の大きな花

うんざりするほど暑い日が続いたあと、うんざりするほど雨が降った。
昨日の午後には雨もやみ、突然の爽やかな陽気に驚いたが、今朝起きたらまたしても雨。

毎年、梅雨が明ける頃には大雨に見舞われる。
逆に言えば、大雨が降らなければ梅雨が明けないようで、映画の中で「ただじゃ帰らないよ!」と居座る高利貸しのようだと思う。

フジイバラさて、この天気でなかなか野山にも繰り出せないが、7月の山で見掛けた野バラのお話。

これは、フジイバラの花だ。
足下で咲いているまだまだ小さな幼木だが、咲いた花はアンバランスなほど大きく豪華だ。

フジイバラ…(富士薔薇) バラ科 バラ属 Rosa fujisanensis (Makino) Makino 本州(中部 紀伊半島)、四国(北部)に分布する落葉低木 花期:6~7月

5月の半ばから咲いていたノイバラの花が散った後、フジイバラの花が盛りを迎え、山に咲き誇る。まるでリレーのようだといつも思う。

ノイバラ右の写真は5月のノイバラだ。
たまたまこのノイバラはピンク色が被ったちょっと珍しい個体なのだが、大抵のノイバラは白花なので、花の造りだけを見ると本当に良く似ている。

ノイバラの花は直径約2cm程度だが、フジイバラの花はノイバラより一回り大きくて、直径約2.5~3cmほど。
花こそノイバラより大きいが、葉はむしろ小さく見えるくらいなので、双方の花と葉のバランスはずいぶん違う。

フジイバラの葉 葉は、どちらも互生で奇数羽状複葉なのだが、フジイバラの一番の特徴として、「小葉に光沢がある」ことが挙げられる。
ノイバラの葉は、2枚目の写真を見てもわかるように、葉の表面にはしわがあり、光沢は感じられない。
※羽状複葉…葉が軸(葉の中心の軸)の両側に羽のようにつき、全体として1枚の葉を形成しているもの。

フジイバラの花 フジイバラの花を改めて見てみると、どこまでも純白な、縁波打つハート型の花弁が実に美しい。
加えてたくさんの雄しべが華やかさを引き立てている。
花柱(雌しべ)の上方は合着して柱状となり、毛が密生している。(ノイバラの花柱は無毛)
また萼片にも毛が多い。

フジイバラは、その名の通り、富士山を始め、箱根、丹沢一帯に多く、北は秩父山地、西は大峰山地、四国では四国山地の一部に点在している、日本原産の野バラ、ワイルド・ローズであり、バラ属の中でも標高の高いところに生える種類の一つだ。

当たり前のようにフジイバラが実生で芽生え、こうして華麗な花を咲かせること。
そして、当たり前のようにその姿を見ることができるのは、本当に幸せなことだと思う。

林の中に漂うフジイバラの香りは、からりと晴れた夏の日を呼んでくれるような気がした。


大雨が各地で甚大な被害をもたらしています。犠牲になられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災された方々には心からお見舞い申し上げます。

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コメント

おひさ、です。
ホント、良く雨が降りますね。
自然の変化を一つご報告。
毎年我が家のベランダにはアシナガバチが巣を作ります。
いつもの年は置いてある葦簀の裏側に作るのですが、
今年はそれより1㍍ほど上の、
ベランダの屋根のすぐ裏に作りました。
今年は台風が多いのかな~なんて、考えていたら、
この大雨。
蜂は何か知っている、のでしょうね。

投稿: カトリエ | 2006年7月21日 (金) 06:31

カトリエさん、こんにちは。
夏休みの初日にこの低気温。
まさか今年は冷夏…?なんて思わせる陽気です。
子どもたちもがっかりですね。

さて、虫たちは本当に本当に何かを知ってるようですよ。
カマキリも、雪がたくさん降る年は卵を高い場所に産み付けるらしいです。

知らぬは人間ばかりなり…ってところでしょうね。

投稿: nancy | 2006年7月21日 (金) 11:53

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