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2006年6月29日 (木)

6月の残像 ~テイカカズラ その2

テイカカズラについて、あの葉っぱと白い花との関係が不透明なまま、6月も山を歩いた。

テイカカズラ…(定家葛) キョウチクトウ科 テイカカズラ属 Trachelospermum asiaticum  東北以南の林内に生えるつる性常緑低木

テイカカズラの葉 相変わらず、山のあちこちで「あの葉っぱ」を見掛けた。
どう見ても単なるつる性の観葉植物にしか見えないが、このテイカカズラは、藤原定家にちなんで名付けられ、別名の「まさきのかずら」として古今和歌集に登場するほどの、由緒ある植物なのだ。

ただし、テイカカズラは花が咲くほどの成木になると葉の様子は若干変わってくるらしい。
しかし元が同じ植物なら、あの葉っぱと花とが繋がった場所にあってもいいじゃないか。
どこか納得できなくて、頭の中のテイカカズラはぼんやりとグレイアウトしていた。

…と、この謎が突然解けたのが、オトシブミと再会した帰り道のことである。
時間は5時半を回っていたが、辺りはまだまだ明るかったので、ほんのちょっぴり寄り道したのだ。この日はいつもの場所を素通りして、もっと山の奥に入ったものだから、顔なじみの木々に挨拶しようと立ち寄ったのである。

キリギリスの赤ちゃんキリギリスの赤ちゃんと遊ぶ娘を横目に、こちらは初めて出会ったモンキアゲハ 昆虫エクスプローラ内)を追いかけていた。
しかし、夕暮れ近い時刻に終始羽ばたいているモンキアゲハは、とてもじゃないが撮影できたものじゃない。
「ああ、残念…」とあきらめたところに、ふっと甘い香りが鼻腔をくすぐった。

テイカカズラなに…?
…見上げればそこに、無数に見える白い花。
遠目にはジャスミンの花にも似て、アラカシの樹に絡まる長いつる…。
え?もしや、これが?!

そう、これがテイカカズラの花だった。

テイカカズラどこからどこまでがテイカカズラ本体なのか…
全体の写真も撮ったのだが、絡みつかれているアラカシの樹と同化してしまい、わけのわからない写真になってしまったので、アップはしない。(苦笑)

それにしても、なんと高い場所で咲いていることか…;
これがテイカカズラと知らなければ、芳しい香りの主はいずこ?と、通り過ぎてしまうだろう。

テイカカズラは自分で自身を支える必要のないつる植物だ。
だから、どんどん長く、どんどん高く…しまいにはこんな高見にまで這い上がって、ようやく花を咲かせるのである。

テイカカズラの花 この個体は、選んだパートナーがアラカシだったお陰で、しっかりと伸びた様子で危なげがない。
しかしよくぞ登ったもので、ここまでの高さは3m程、つるの長さは5m以上もあるだろうか。

よいしょ!と切り株に乗ってみたが、花をうまくフォーカスするのはちょっと難しかった。

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コメント

テイカカズラの花の存在は目よりも先に鼻で分かります。
つーんとした品の良い香です。
林床に生育している幼少の姿と樹木に絡まっている成長した姿とは,
まるっきり違うことが分かりました。
また花は風車のように面白い形をしているので好きな植物です。

キョウチクトウの仲間で毒もあるそうです。

投稿: itotonbosan | 2013年12月25日 (水) 08:50

itotonbosan さん、コメントありがとうございます。

謎が謎を呼んだテイカカズラでしたが、その気品高い香りのお陰で全貌を知ることができました。

毒もあるんですね。
蒸し暑い中群れて咲く涼しげな白い風車たち、なかなか侮れない植物ですね。

投稿: nancy | 2013年12月25日 (水) 19:23

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