« チゴユリ(稚児百合) その3~自信 | トップページ | チゴユリ(稚児百合) その5~そして… »

2006年5月20日 (土)

チゴユリ(稚児百合) その4~海

チゴユリの海 なんと言っても圧巻は見ての通り、チゴユリの海だった。

周りを木々に囲まれた少し窪んだ場所があるのだが、その一面が全てチゴユリなのである。広さはだいたい10m四方くらいもあろうか。
この写真は、そのほんのわずか一角に過ぎない。
まさにチゴユリの海、彼らのパラダイスなのだろう。

さて、チゴユリは地下茎によって栄養繁殖していると書いたが、それ自体は植物の世界においては特別珍しいことではない。
ランナーを伸ばしてその先に子株を付ける植物は多く、身近なところでオリヅルラン、イチゴなどが思い浮かぶ。

チゴユリの花 しかし、なんとチゴユリはクローンを作った後、秋には自身が完全消滅してしまうと言うのである。
チゴユリの不思議さはここにある。この、「親株自身が無くなる」というのは、かなり珍しいことなのだ。
多年草でありながら、見た目は一年草のようである。
このためチゴユリは「疑似一年草」と呼ばれるのだが、見方によっては「自分の身体を移動させている」とも言える。
ここに「移動する植物」としてのチゴユリの姿が見えてくるのである。

また、彼らの集団が単一個体からの増殖とするならば、みな同じDNAを持っているクローン集団だとも言える。
時間を掛けて、じわり、じわり…と移動しているクローン軍団とな!
…と書くと、いかにもSFチックなのだが…。(笑)

仲間で語り合うような… 確かに、同じ集団のチゴユリはみな似た個性を持っていたように思う。
花を二つ咲かせる個体が混じるグループや、生育が良く分枝したチゴユリ(オオチゴユリではなく)、全体が細くちんまりと小ぶりなグループ…
もちろん多少の生育環境の影響はあるにせよ、初めて見たときは少し不思議に感じたものだ。
しかし、なるほど同じDNAならば兄弟姉妹以上に等しいのであるから、至極当たり前なのかもしれない。

もしかすると彼らは、「集団の意識」なるものまで持っているのだろうか…

|

« チゴユリ(稚児百合) その3~自信 | トップページ | チゴユリ(稚児百合) その5~そして… »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15412/10168991

この記事へのトラックバック一覧です: チゴユリ(稚児百合) その4~海:

« チゴユリ(稚児百合) その3~自信 | トップページ | チゴユリ(稚児百合) その5~そして… »