« 久しぶりの山 …ドウダンツツジ(BlogPet) | トップページ | ハナイバナ (葉内花) »

2006年5月 7日 (日)

ノミノフスマ (蚤の衾)

実にいいGWだった。
例年になく好天に恵まれて、連日山へ行き倒した。
今日は一日中雨が降り続いたが、もし晴れたら今日も行きかねなかったから、良い休息日になったと思う。

傍らに図鑑を積み、モニターに映し出される写真を見ながら植物の名前を探すのだが、あっという間に時間が経ってしまう。
それほど春の山は豊かなのである。

ノミノフスマノミノフスマ・・・(蚤の衾) ナデシコ科 ハコベ属 Stellaria uliginosa Murray var. undulata 畑や荒れ地に生える1~2年草 花期:4~10月 分布:日本全土 

ここは山の裾野。
小川からの水が常に絶えないこの場所には、実にたくさんの野草が咲いていた。そんな中、白い小さな花が星のように光っていた。
ノミノフスマは、ハコベを一回り大きくしたような可愛らしい花を咲かせるナデシコ科のお花だ。

娘が見つけて花の名前を訊いてきたのだが、「それはハコベ…いや違う。ノミの…なんだっけ…?」と言いかけて、思わず「ツヅリ!」と答えてしまった。「ノミノツヅリ」は、名前は似てるし花は白くて小さいし、同じナデシコ科なので紛らわしいが、花びらが2裂しないため(後述を参照)、よく見ればまったく違う花だ。

さて、ノミノフスマとはなかなかおもしろい名だが、フスマ=襖のことではないらしい。
漢字で表記すれば「蚤の衾」なのだが、この「」について調べてみると以下の通りだった。

ふすま  【▼衾/▽被】
身体の上にかける寝具。木綿・麻などで縫い、普通は長方形であるが、袖や襟を付けたものもある。現在のかけぶとんの役割をした。  …三省堂「大辞林 第二版」より

ノミノフスマ要するに、「綿の入らない掛け布団」という感じだろうか。
それでは、その「ふすま」な感じの葉とは…?
ノミノフスマの葉は、1~2cmほどの長楕円形で先がとがり、対生で無柄である。
写真を見ていると、茎を2枚のぺたんとした葉が挟んでいる感じ。なるほどなるほど、蚤の使う「ふすま」の雰囲気が見えてくるだろうか…

ノミノフスマ おもしろいのが花の動き?だ。
最初はおとなしく上を向いて咲いているのだが、次第に暴れてあっちこっちに向いてしまう。
どうやらこれは結実した花のようで、花弁を落とした後は更に花柄がびよ~んと長く伸び、茎に対してちょうど90度くらいの角度を保っている。
考えたらハコベの花も結実後に花柄が伸びて下を向くので、同じような仕組みなのだろうが、ノミノフスマは花柄が長い分、より目立つのである。

手持ちの図鑑ではまだ咲き始めの写真だったので、どうも同じ花に思えず、同定に少々手間取った所以である。
なにせ名前の由来である肝心の「ふすま」(葉)が、花よりだいぶ下の方にあってぱっと目には目立たないのだ。

実は5枚の花びらノミノフスマの花は、一見すると花びらが10枚あるように見える。
これは1個の花弁が基部まで2裂しているからで、ハコベやコハコベなども同様である。
ハコベとの違いは全体に無毛であることと、花弁の方が萼片よりも長いことなどで、ハコベよりも一段華やかだ。

かつて、ノミノフスマはハコベと並んで田畑では一般的な雑草だったはずだが、現在nancy家周辺の畦ではほとんどコハコベのみとなっている。
次から次へと花を咲かせては、せっせと結実してはまた花を咲かせるノミノフスマ
いつなんどき草刈りに遭うかわからない境遇にあった彼らは、数で勝負!とばかりに、ただひたすら子孫を残すのである。

|

« 久しぶりの山 …ドウダンツツジ(BlogPet) | トップページ | ハナイバナ (葉内花) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/15412/9946954

この記事へのトラックバック一覧です: ノミノフスマ (蚤の衾):

« 久しぶりの山 …ドウダンツツジ(BlogPet) | トップページ | ハナイバナ (葉内花) »